・・・ 広場に向かって Au canon という料理屋があって、軒の上に大砲の看板が載せてあります。ここからまた馬車の二階に乗ってオテルドヴィーユまで行きました。通りの片側には八百屋物を載せた小車が並んでいます。売り子は多くばあさんで黒い頬冠・・・ 寺田寅彦 「先生への通信」
・・・如何となれば巴里風のカッフェーが東京市中に開かれたのは実に松山画伯の AU PRINTEMPS を以て嚆矢となすが故である。当時都下に洋酒と洋食とを鬻ぐ店舗はいくらもあった。又カウンターに倚りかかって火酒を立飲する亜米利加風の飲食店も浅草公・・・ 永井荷風 「申訳」
・・・ireQue visitent mes pas et que veulent mes yeux ;Et je ne monte pas les marches de l'histoire.Au devant du Hros qu・・・ 永井荷風 「霊廟」
出典:青空文庫