出典:青空文庫
・・・ わからない。エレンブルグとちがうか。冗談じゃない。アレクセーフ。露西亜人じゃないよ。とんでもない。ネルヴァル。ケラア。シュトルム。メレディス。なにを言っているのだ。あッ、そうだ、デュルフェ。ちがうね。デュルフェって、誰だい? 何も、わ・・・ 太宰治 「八十八夜」
・・・フランスでエレンブルグが書いたものを思いおこさせました。私のバルザックについてかきたいところは、ある人々によって云われているようにバルザックが何でもかでも書きたいことを書いたのだがそれは歴史を正しく反映したから、我々もそうやろうということに・・・ 宮本百合子 「獄中への手紙」
・・・ 三 ソヴェト同盟の作家に、有名なイリヤ・エレンブルグという人がある。一九二七・八年ころメイエルホリドが表現派風の上演をした「トラストD・E」の作者であるが、このエレンブルグの作家としての活動の形は、四〇年・・・ 宮本百合子 「政治と作家の現実」
・・・ 文化擁護の会議には各国からの代表者八十名ルードウィヒ・レン、マルロオ、ミハイル・コリツォフ、アレクセイ・トルストイ、アンナ・ゼーゲルス、エレンブルグ、ファジェーエフその他。会議は二十八ヵ国の作家組織の代表百名からなる国際事務局を設・・・ 宮本百合子 「文芸時評」
・・・この真理は、エレンブルグがいうばかりでなく、エディンバラで開かれようとしている、国際ペンクラブの年次大会でも、そこに集るそれぞれの国の文学者たちによってつよく声明されるであろう。日本から行った阿部知二、北村喜八の両氏はこんどこそ、かつて島崎・・・ 宮本百合子 「私の信条」