ていかかずら【定家葛】
キョウチクトウ科の蔓性 (つるせい) の常緑樹。山野に自生。茎から気根を出して木や岩にはい上がる。葉は長楕円形で堅い。初夏、香りのある白い花が集まって咲く。花びらは5裂し、のち黄色に変わる。丁字葛 (ちょうじかずら) 。まさきのかずら。《季 秋 花=夏》
ていかかなづかい【定家仮名遣い】
鎌倉時代、藤原定家が平安後期の文献をもとに定めた同音の仮名の使い分け。定家の作と伝えられる「下官集 (げかんしゅう) 」の「嫌文字集」の条に「い」「ひ」「ゐ」、「え」「へ」「ゑ」、「お」「を」を区別している。そのうち「お」「を」は当時のアクセントの違いに基づく使い分けと推定される。のちに行阿が「仮名文字遣」で「は」「わ」、「ほ」「う」「ふ」「む」を増補して5類14文字の違いを示し、江戸中期まで和歌を作る場合に用いられた。
ていかづくえ【定家机】
歌人・文人などが用いた小さい文机。
ていかに【定家煮】
鯛 (たい) などの魚を塩と酒とで煮た料理。
ていかぶんこ【定家文庫】
江戸時代、女性が携帯した一種の文箱。厚紙で作った長方形の箱の表面に布帛 (ふはく) を張り、口に飾りひもをつけたもの。定家袋。
ていかよう【定家様】
「定家流」に同じ。
ていかりゅう【定家流】
和様書道の流派の一。藤原定家の書風を規範とし、筆圧の強弱を極端に表した線質が特徴。定家様 (よう) 。