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全米図書賞! 「戦後の歪み」を描く柳美里の小説『JR上野駅公園口』
小説家・長薗安浩氏の「ベスト・レコメンド」。今回は、『JR上野駅公園口』(柳美里著、河出文庫・600円)を取り上げる。* * * 昨年、アメリカの文学賞で最も権威がある賞の一つ、全米図書賞の翻訳文学部門に、柳美里の小説『JR上野駅公園口』が選ばれた。日本で7年前に刊行されたこの作品は、天皇(現・上皇)と同じ年に生まれた男の人生が本人を語り部として綴られ、戦後
「震災10年 あしたを語る」作家 柳美里さん 消えそうな声を受け止め発信
日常を根底から揺さぶり、多くを奪った未曽有の災禍に時が積み重なる。東日本大震災から間もなく10年。あの日を境に私たちの社会は何が変わり、何が変わらないままなのか。「復興」の先にはどんな未来を描けるのか。東北にゆかりの深い著名人が語る。 <東日本大震災後に不通となり、2020年3月に全線開通したJR常磐線の小高駅近く。創作の傍ら、自宅に併設したブックカフェ「フルハウス」を
全米図書賞受賞、柳美里の『JR上野駅公園口』――居場所のないすべての人たちへ贈る、ある男の魂の物語
ちょっとした運命のいたずらが、人から帰る場所を失わせるのかもしれない。ただ真面目に生きてきただけなのに、いつの間にか居場所を失ってしまったという人は、きっと少なくはないだろう。 芥川賞作家・柳美里氏の『JR上野駅公園口』(河出書房新社)は、福島県相馬生まれのとあるホームレスの男を描いた物語。累計発行部数30万部突破。英訳版『Tokyo Ueno Station』(モーガン
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