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・・・「いつでもいいさ。桀紂と云えば古来から悪人として通り者だが、二十世紀はこの桀紂で充満しているんだぜ、しかも文明の皮を厚く被ってるから小憎らしい」「皮ばかりで中味のない方がいいくらいなものかな。やっぱり、金があり過ぎて、退屈だと、そん・・・
夏目漱石
「二百十日」
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・・・けだし暴君汚吏の余殃かくの如くなれば、仁君名臣の余徳もまた、かくの如し。桀紂を滅して湯武の時に人民安しといえども、湯武の後一、二世を経過すれば、人民は国祖の余徳を蒙らず。和漢の歴史に徴しても比々見るべし。政治の働は、ただその当時に在りて効を・・・
福沢諭吉
「政事と教育と分離すべし」