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いたずら〔いたづら〕【徒】 の意味

  1. [形動][文][ナリ]
  1. 存在・動作などが無益であるさま。役に立たないさま。むだ。「―に時を過ごす」
  1. あるべき物がないために物足りないさま。なんの風情もないさま。
    • 「入江の―なる洲 (す) ども」〈更級
  1. 何もすることがないさま。退屈。→悪戯 (いたずら) 
    • 「舟も出ださで―なれば」〈土佐

いたずら〔いたづら〕【徒】の慣用句

  1. 徒になる
    • 役に立たなくなる。むだになる。
      「いかにしてか―・り給ふまじきわざはすべからむ」〈・少女〉
    • 死ぬ。はかなくなる。
      「この君の世に惜しまれて―・り給へば」〈宇津保・国譲中〉
  1. いたずらごと【徒言】
    • 無意味な言葉。無用の言。
      「つれづれと―を書きつめて」〈千載・雑下・詞書〉
  1. いたずらごと【徒事】
    • 無意味なこと。くだらないこと。
      「―のみ思ひ続けられて」〈有明の別・二〉
    • みだらなこと。
      「恋の部とて五巻まで多かるは、―のつつしみなきなり」〈読・春雨・海賊〉
    • 根拠のないこと。
      「男は胸に知恵なくして心に知恵深しと云ふは、―なり」〈仮・夫婦宗論〉
  1. いたずらじに【徒死に】
    • 何の役にも立たない死に方をすること。むだ死に。犬死に。
      「敵(かたき)ある者に行き烈(つ)れて、―する者」〈今昔・二六・七〉
  1. いたずらね【徒寝】
    • 恋い慕う人と離れて、独り寂しく寝ること。いたずらぶし。
      「人待つと泣きつつすぐす夜な夜なは―にも泣きぬべきかな」〈中務集
  1. いたずらびと【徒人】
    • 役に立たない人。無用の人。徒者(いたずらもの)
      「忠雅らも―になりぬべくてなむ」〈宇津保・俊蔭〉
    • 落ちぶれた人。
      「―をば、ゆゆしきものにこそ思ひ捨て給ふらめ」〈・明石〉
    • 死んだ人。死者。
      「わが君、かくて見奉るこそ、―見奉りたる心地すれ」〈宇津保・国譲下〉
  1. いたずらぶし【徒臥し】
  1. いたずらもの【徒者】
  • いたずら〔いたづら〕【徒】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・ 間瀬久太夫が、誰に云うともなくこう云うと、原惣右衛門や小野寺十内も、やはり口を斉しくして、背盟のを罵りはじめた。

      芥川竜之介「或日の大石内蔵助」

    • ・・・と、いうと、腰を上げざまに襖を一枚、直ぐに縁側へ辷って出ると、呼吸を凝して二人ばかり居た、恐いもの見たさの、ばたり、ソッと退く気勢。

      泉鏡花「伊勢之巻」

    • らなる感情の上にむなしき思いを通わせても罪の深いことは同じだ。

      伊藤左千夫「隣の嫁」