出典:青空文庫
・・・当なる形式はいわゆるエッセーまた随筆の類であろうと思われる。 ・・・ 寺田寅彦「科学と文学」
・・・日常的に論じた彼の『エッセー』の中には、時に大げさな体系的哲学以上の・・・ 西田幾多郎「フランス哲学についての感想」
出典:gooニュース
<朝晴れエッセー>阪神大震災の記憶 阪神大震災30年
30年前、私は新聞記者だった。当時、携帯電話やインターネットは普及しておらず、新聞やテレビが主な情報源だった。私は、ある写真について、記事を書かねばならなかった。渡された写真には、少年が瓦礫(がれき)をのぞき込むようにして立っており、後ろから少年の腕を引く父親らしき人物が写っていた。私は、被害の大きさに呆然としている親子の写真だと思った。写真の説明を受けた。瓦礫に、
<朝晴れエッセー>赤いランドセル 阪神大震災30年
かつて私は淡路島の北淡町(現淡路市)で小さな葬儀店を経営していた。1月17日の明け方、事務所で段ボール箱に入れられて振りまわされるような大きな揺れで飛び起きた。すぐさま自宅に走った。築80年の木造家屋は崩れ落ち、中から弟が私の長男と次男をほこりまみれになって抱きかかえて出てくるところだった。妻と三男は倒れたタンスの下から引き出した。3日目、マンション1階で圧死したというご
<朝晴れエッセー>生きていてくれてよかった 阪神大震災30年
平成7年1月17日、神戸市東灘区で1人暮らしの姉がいた。電話は不通どころか、視聴者から伝言を募集して報道するテレビ番組への電話すら全くつながらず1日が過ぎ、当時高校生だった私は、姉の生死も不明なまま学校生活に戻らざるを得なかった。震災翌日の3時間目の数学の授業中、「お姉さんのことで連絡が入っています」と呼び出された瞬間、テレビで見たとてつもない惨状が脳裏をよぎった。姉の訃報に違いないと動揺しながら
もっと調べる