こうざん-りゅうすい【高山流水】
すぐれて巧みな
音楽、
絶妙な
演奏のたとえ。また、
自分を
理解してくれる真の
友人のたとえ。清らかな自然の意に用いられることもある。▽「流水高山
りゅうすいこうざん」ともいう。
- 出典
- 『列子れっし』湯問とうもん
- 用例
- 或あるは帯書きに華麗をつくす花鳥風月、さては清楚を極むる高山流水、意の趣おもむく処ところ景色ととのいて、<樋口一葉・うもれ木>
- 故事
- 中国春秋時代、琴の名手の伯牙はくがが、高い山を思いながら演奏したところ、友人の鍾子期しょうしきは「まるであの高い泰山たいざんが目前にあるようだ」と評し、川の流れを思いうかべながら演奏したところ、「まるで滔々とうとうと流れる大河が目前にあるようだ」と評した故事から。鍾子期が死ぬと、伯牙は琴を打ち割り弦を断ち切って、終身琴を弾かなかったという。