日本神話の一。弟の山幸彦(彦火火出見尊 (ひこほほでみのみこと) )は兄の海幸彦(火照命 (ほでりのみこと) )に漁猟の道具をとりかえてもらい、漁に出たが釣り針をなくしてしまう。釣り針を返せと責められた山幸彦は塩土老翁 (しおつちのおじ) に助けられて海神 (わたつみのかみ) の宮へ行き、釣り針と潮盈瓊 (しおみつたま) ・潮涸瓊 (しおひるたま) を得て帰り、兄に報復した話。天孫族が、隼人 (はやと) 族を屈服させたことを神話化したともみられ、仙郷滞留説話・神婚説話・浦島説話の先駆と考えられている。