出典:青空文庫
・・・当なる形式はいわゆるエッセーまた随筆の類であろうと思われる。 ・・・ 寺田寅彦「科学と文学」
・・・日常的に論じた彼の『エッセー』の中には、時に大げさな体系的哲学以上の・・・ 西田幾多郎「フランス哲学についての感想」
出典:gooニュース
<朝晴れエッセー>ポストの新聞
兄は私より6つ上。未婚で一人暮らしだ。今年1月に兄が住んでいる地域の人から、一報が届いた。ドアポストに新聞が3日分たまっていて、連絡もつかないと…。それが何を意味するのか想像はついた。覚悟もした。レスキューと警察が駆けつけて兄を発見してくれた。葬儀を済ませ、納骨の日取りも決まった。そんな中、昔の出来事がぐるりぐるりと頭の中を巡っていく。30年ほど前だったか、一時行方不明
<朝晴れエッセー>ホームベーカリー
数年前までは、よくホームベーカリーでパンを焼いていた。強力粉、イーストなど材料をセットすれば、自動でこねて、発酵させ、焼いてくれるという電化製品だ。朝食に焼き立てを食べるために、タイマーをセットして普通の食パンを焼くこともあったが、わが家で断然人気だったのは、ベーコン、玉ねぎ、チーズを練りこんだパンだった。しかしこのパンは、生ものが入っているのでタイマーが使えない。よって前の晩に
<朝晴れエッセー>おみくじ
毎年、近くの神社へ初詣に行く。夫と並んでひいた今年のおみくじは、人生初の「凶」が出た。そのうえ、悩み悶え苦しむと書かれていた。「気ぃ悪うて暗くなるわ。お正月ぐらい、凶のくじなんか入れなくてもいいのに」ブツブツ言いながらの帰り道、夫が連続して大吉ばかり引いたときがあったことを思い出した。「けど、たいしてええこともなかったなぁ」「ほんまやわ。私も2年前に大吉出て喜んでたら
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