[動マ特活]「する」の意の尊敬語。なさる。
  • 「かまへて、妄りに人に泄たりなんと—・もなと云そ」〈史記抄・扁鵲倉公伝〉
小筒 (ささえ) が来たらば一つ飲まう。わごりょ酌—・め」〈虎清狂・猿座頭
[補説]室町時代に用いられた語。活用は助動詞「さしも」と同じ。サ変動詞「する」に助動詞「さしも」が付いた「せさしも」の音変化とも、また、サ変動詞「する」の未然形に「させたまふ」の付いた「せさせたまふ」の音変化「さしまう」が、さらに音変化した形ともいう。
[副]副詞「さ」+副助詞「し」+係助詞「も」から》
  1. あれほど。あんなにも。「—栄えた平氏一門もついには滅びた」

  1. (多く打消しや反語表現を伴って用いる)そのようにも。それほどにも。

    1. 「この者—たけき者とは見ず」〈平家・六〉

[助動][さしも(さしま・さしむ)|さしも(さしむ・さしみ)|さしも(さしむ)|さしも(さしむ)|○|さしめ]《尊敬の助動詞「さしまう(さしもう)」の音変化》上一段・上二段・下一段・下二段動詞および一部の助動詞の未然形、サ変動詞の連用形に付く。軽い尊敬の意を表す。…なさる。→さしめしも
  • 「ここにゐさしもたか」〈史記抄・滑稽伝〉
[補説]室町時代に用いられた語。「さしむ」はその音変化形。
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