あくま‐しゅぎ【悪魔主義】
《diabolism/(フランス)satanisme》19世紀末にヨーロッパで起こった、悪魔的なものの中に美を求める文芸上の主張。耽美(たんび)主義が極端に進んだもの。ボードレールやオスカー=ワ...
いわの‐ほうめい【岩野泡鳴】
[1873〜1920]小説家・評論家・詩人。兵庫の生まれ。本名、美衛(よしえ)。自然主義作家の一人。一元描写を唱えた。小説「耽溺」「放浪」「断橋」、評論「神秘的半獣主義」、詩集「悲恋悲歌」「闇の...
えん‐げんどう【袁彦道】
《中国、東晋時代のばくちに巧みだった人の名から》ばくち。「ある時は博徒を聚合(つどへ)て、—の技に耽(ふけ)り」〈読・八犬伝・八〉
おくじょうていえん【屋上庭園】
文芸雑誌。明治42年(1909)創刊。明治43年(1910)2月発禁となり、終刊。同人は、北原白秋・木下杢太郎(もくたろう)・長田秀雄(ながたひでお)ら耽美派の詩人。
かん‐でき【陥溺】
[名](スル) 1 水の中に落ちておぼれること。 2 酒色にふけること。理性を失って遊びなどに熱中すること。耽溺(たんでき)。 3 窮地に陥ること。「私蓄を発(あば)いて—を救う」〈鴎外・大塩平八郎〉
きたはら‐はくしゅう【北原白秋】
[1885〜1942]詩人・歌人。福岡の生まれ。本名、隆吉。与謝野鉄幹の門人となり、「明星」「スバル」に作品を発表。のち、木下杢太郎(きのしたもくたろう)らと耽美派文学の拠点となる「パンの会」を...
くうくう‐ばくばく【空空漠漠】
[ト・タル][文][形動タリ]《「空漠」のそれぞれの字を重ねて意味を強めた語》限りなく広いさま。また、とりとめのないさま。「大抵は、—とした思考に耽っていたのだが」〈里見弴・今年竹〉
しせい【刺青】
谷崎潤一郎の小説。明治43年(1910)発表。刺青師清吉によって背中に女郎蜘蛛(じょろうぐも)を彫られたお酌が、驕慢(きょうまん)な美女に変身していく姿を耽美(たんび)的に描く。昭和41年(1...
しつ【失】
1 うしなうこと。損失。 2 あやまち。失敗。「利潤に耽るは商人の—」 3 きず。欠点。「学者の—は人を侮(あなど)る」 4 野球で、失策の略。エラー。「三—」「遊—」
しん‐ロマンしゅぎ【新ロマン主義】
19世紀末から20世紀初頭、自然主義・写実主義に対抗してドイツ・オーストリアを中心に興った文芸思潮。芸術至上主義的・耽美主義的・神秘主義的傾向を帯び、主体的・内発的な心情の復権を唱えた。メーテル...