しったん【悉曇】
《(梵)sīddhaṃの音写。成就・吉祥の意》 1 梵字の字母とそれが表す音声の総称。広義には摩多(また)(母音)と体文(たいもん)(子音)の総称として用いられるが、狭義には摩多の一二韻のみをさ...
しったん‐がく【悉曇学】
梵語・梵字に関する研究部門。仏教渡来後、経典中の梵語の音訳語や陀羅尼(だらに)を理解するために、日本で始められた。特に、密教関係の学僧により大きな発展をみ、国語学史上にも多くの影響を与えた。悉曇。
しったんさんみつしょう【悉曇三密鈔】
江戸前期の悉曇研究書。7巻。浄厳(じょうごん)著。天和2年(1682)刊。悉曇の音韻・文法、梵字の意義を説き、真言の教義に言及。
しったん‐しょう【悉曇章】
悉曇の字母表。
しったん‐じもん【悉曇字門】
密教で、悉曇文字の42または50字のそれぞれに依託して、特殊な意義を表すこと。「阿」は不生不滅の意を表すとするなど。