かんこつ-だったい【換骨奪胎】
古人の
詩文の
表現や
発想などを基にしながら、これに
創意を加えて、自分独自の
作品とすること。他人の
詩文、また
表現や
着想などをうまく取り入れて
自分のものを作り出すこと。骨を取り換え
胎盤を奪い取って、
自分のものとする意から。▽もと、「換骨」は
凡骨を取り去って
仙骨に取り替える、「
奪胎」は
胎盤を奪い生まれ変わらせる意で、
修練をして根本から
仙人に生まれ変わることをいう
道家の語。転じて、
詩文の創作法として「換骨」は、古人の
詩文の
意味を変えないで
字句を変えること。「
奪胎」は古人の
詩文の
内容・
主意を取って作りかえること。今では、他人の
作品の
一部を作りかえて、新しいもののように見せかける意に用いられることもある。「奪胎換骨
だったいかんこつ」ともいい、「奪」は「脱」とも書く。「骨
ほねを換
かえ胎
たいを奪
うばう」と
訓読する。
- 出典
- 『冷斎夜話れいさいやわ』一
- 用例
- こう云いう詩集などの表現法を換骨奪胎することは必かならずしも稀まれではなかったらしい<芥川竜之介・芭蕉雑記>
- 類語
- 点鉄成金
- 活用形
- 〈―スル〉