とみた‐けいせん【富田渓仙】
[1879〜1936]日本画家。福岡の生まれ。本名、鎮五郎(しげごろう)。狩野派・四条派を学び、のち富岡鉄斎に私淑。南画の雅趣を根底に自由闊達(かったつ)な画風を示した。作「雷神風神」など。
なんしゅう‐が【南宗画】
中国絵画の系統の一。唐の王維に始まり、董源(とうげん)・巨然(きょねん)・米芾(べいふつ)、元末四大家(黄公望・呉鎮・倪瓚(げいさん)・王蒙(おうもう))などを経て、明の沈周(しんしゅう)はじめ...
ぬきな‐かいおく【貫名海屋】
[1778〜1863]江戸後期の書家・画家。阿波の人。本名、苞(しげる)。字(あざな)は子善、または君茂。別号、海客・菘翁(すうおう)など。空海をはじめ和漢の書を研究。南画にすぐれたほか、京都で...
のろ‐かいせき【野呂介石】
[1747〜1828]江戸後期の南画家。紀伊の人。名は隆。池大雅(いけのたいが)の門下。山水竹石にすぐれ、紀州藩御用絵師となった。
はしもと‐かんせつ【橋本関雪】
[1883〜1945]日本画家。兵庫の生まれ。本名、貫一。竹内栖鳳(たけうちせいほう)に師事。四条派の画風に南画などの技法を加味した画風で、関西日本画壇に重きをなした。作「玄猿」など。
ひらふく‐ひゃくすい【平福百穂】
[1877〜1933]日本画家。秋田の生まれ。本名、貞蔵。画家平福穂庵の子。川端玉章に学び、自然主義を唱えて无声(むせい)会を結成。晩年は南画的手法を加えた独自の画境を開いた。アララギ派の歌人と...
ぶんじん‐が【文人画】
文人が余技的に描いた絵画。多く水墨または淡彩で自然な感興を描くことが重んじられ、中国で元代に一定の様式をもつようになった。明代末、董其昌(とうきしょう)らがこの系譜を南宗画と称してからは南宗画と...
まつばやし‐けいげつ【松林桂月】
[1876〜1963]日本画家。山口の生まれ。本名、篤。日本南画院会長。野口幽谷に師事、南宗画の正系を継いで、その近代化に尽くした。代表作に「春宵花影」など。昭和33年(1958)文化勲章受章。
まつむら‐げっけい【松村月渓】
[1752〜1811]江戸後期の画家・俳人。京都の人。名は豊昌。のち画姓を呉、画名を春(しゅん)とし、呉春と称した。四条派の祖。与謝蕪村に南画を、円山応挙に写生画を学び、両者を折衷して詩趣に富む...
やなぎさわ‐きえん【柳沢淇園】
[1704〜1758]江戸中期の文人・画家。字(あざな)は公美(こうび)。柳里恭(りゅうりきょう)ともよばれる。大和郡山藩の重臣。儒仏・医学・書画など16芸に通じたといわれる。特に絵画は精緻(せ...