無尾目の両生類の総称。体は太短く、首のくびれがなく、目は上方に出て、口が大きい。前足に4本、後ろ足に5本の指と水かきをもつ。昆虫やミミズなどを舌で捕らえて食べる。声帯鳴嚢 (めいのう) をもち、鳴くものが多く、水田・沼などにすみ、樹上地中にすむものもある。幼生はおたまじゃくし。アマガエルトノサマガエルヒキガエルウシガエルなど種類が多い。かわず。 春》「痩—まけるな一茶是 (これ) にあり/一茶

[動ラ五(四)]

  1. 表であったものが裏になったり、上であったものが下になったりして、ものの向き・位置反対になる。裏がえる。ひるがえる。ひっくりかえる。「裾が—・る」「軍配が—・る」「漢文を下から—・って読む」

  1. (返る)一度変化したものが、前やもとの状態になる。「童心に—・る」「正気に—・る」

  1. (返る)一度手を離れた物が手元に戻る。もとの所有者に戻る。「忘れ物が—・る」「投資した金が倍になって—・ってくる」

  1. (返る)こちらからの働きかけに対して、相手反応する。「返事が—・ってくる」

  1. 年月・季節一巡して再びその時になる。年が改まる。

    1. 「その年も—・りぬ」〈更級

  1. 染めた色がさめる。色があせる。

    1. 「はな(=ハナダ色)も—・り濡れなどしたる薄色の宿直物 (とのゐもの) を着て」〈・二〇〇〉

  1. 動詞の連用形に付く。

    1. ㋐すっかり…する、ひどく…する意を表す。「静まり—・る」「あきれ—・る」「むせ—・る」

    2. ㋑繰り返し…する意を表す。

      「ぬばたまの夜を長みかもわが背子が夢 (いめ) に夢にし見え—・るらむ」〈・二八九〇〉

[可能]かえれる
[動ア下一][文]か・ふ[ハ下二]
  1. 物事以前と違った状態内容にする。変化させる。変更する。「姿を—・える」「顔色を—・える」「考えを—・える」「話題を—・える」「戦術を—・える」

  1. 物の位置場所を別の所に移す。また、別の期日・時間にする。変更する。「会場を—・える」「予定を—・える」

[補説]表記の使い分けについて→換える補説
[動ラ五(四)]《「返る」と同語源》
  1. 自分の家や、もといた場所に戻る。「郷里へ—・る」「まもなく—・ってくる」

  1. 今いる場所を離れて去る。「客が—・る」

  1. 野球で、走者本塁を踏んで得点になる。「ヒットでランナーが—・る」

    1. 戻 (もど) る用法

[可能]かえれる
[動ア下一][文]か・ふ[ハ下二]
  1. (換える・替える)相手に与える代わりに、相手のものを自分のものとする。等しいもの、同種のものを他とやりとりする。交換する。「円をドルに—・える」「現金に—・える」「小銭に—・える」

  1. (代える)あるものに他のものと同じ役割をさせる。「書面をもって挨拶に—・えさせていただきます」

  1. (換える・替える)今まで使っていたものを別のものにする。古くなったものを新しいものにする。「畳の表を—・える」「かみそりの刃を—・える」

  1. (代える)飲食物のおかわりをする。「御飯を—・えてください」

  1. (「…に替える」の形で)…を犠牲にする。…と引きかえにする。「命に—・えて子供を守る」

  1. 動詞の連用形に付いて)今までしていたのをやめて、新たに同じことを行う。「乗り—・える」「着—・える」「張り—・える」

[補説]室町時代以降はヤ行にも活用した。→換ゆ
表記は、次の観点で使い分けることが多い。
換える…物と物をとりかえる。「小切手を現金に換える」
替える…新しいものにする。「かみそりの刃を替える」
代える…別のものに同じ役割をさせる。「書面をもって挨拶に代える」
変える…以前と違ったものにする。「話題を変える」
[動ラ五(四)]《「返る」と同語源》卵が、ひなや子供になる。孵化 (ふか) する。「ひなが—・る」「卵が—・る」

出典:青空文庫

goo辞書は無料で使える辞書・辞典の検索サービスです。1999年にポータルサイト初の辞書サービスとして提供を開始しました。出版社による信頼性の高い語学辞典(国語辞書、英和辞書、和英辞書、類語辞書、四字熟語、漢字など)と多種多様な専門用語集を配信しています。すべての辞書をまとめて検索する「横断検索」と特定の辞書を検索する「個別検索」が可能です。国語辞書ではニュース記事や青空文庫での言葉の使用例が確認でき、使い方が分からない時に便利です。