1. (階)庭から建物に上がる階段。きざはし。

    1. 「—を三段登る」〈鴎外山椒大夫

  1. (梯)はしご。かけはし。

《「はじ」とも》

  1. 中央中心からいちばん離れた部分

    1. ㋐細長いものの先端末端。「棒の—」「行列の—」

    2. ㋑ある場所や空間内の、周辺に近い部分。「手紙の—に書き添える」「机を部屋の—に寄せる」

  1. 物を切り離したうちの、小さい方。切れはし。「革の—」

  1. 物事の、核心から遠い部分重要でない部分。また、全体の中の一部分。「言葉の—をとらえる」

  1. 物事の初めの部分順序の1番目。「問題を—から解く」「聞いた—から忘れる」

  1. 建築物で、外に面した所。表に面した部屋・出入り口や廂 (ひさし) ・縁側・簀子 (すのこ) など。

    1. 「—に出でゐて、…頭かい梳 (けづ) りなどしてをり」〈大和・一四九〉

  1. 書物などの冒頭。また、序文

    1. 「—に書くべきことを奥に書き」〈賀茂女集〉

  1. 物事のおこりはじめ。端緒。また、とっかかり。

    1. 「逢ひ見むと言ひ渡りしは行く末の物思ふことの—にぞありける」〈千載・恋四〉

  1. 中途半端の意で、自分地位身分などを謙遜していう語。はしくれ。

    1. 「木にもあらず草にもあらぬ竹のよの—に我が身はなりぬべらなり」〈古今・雑下〉

  1. 端女郎 (はしじょろう) 」の略。

    1. 「あの太夫の—へ下りるは間のないこと」〈浮・万金丹・一〉

  1. 10 (「端に」の形で接続助詞的に用いて)…する間に、一方では。…するかたわらで。

    1. 「うち嘆き萎 (しな) えうらぶれ偲 (しの) ひつつ争ふ—に木の暗 (くれ) の四月し立てば」〈・四一六六〉

食物などを挟むのに用いる2本で一対の細い棒。木・竹・象牙 (ぞうげ) などで作る。

《「端 (はし) 」と同語源》くちばし。「鶍 (いすか) の—」

「まがりたる—を開きて」〈鴎外・文づかひ〉

道路鉄道水路などを、川や谷、また他の交通路の上などに通す際、その通路としてかける構築物。橋梁 (きょうりょう) 。

[補説]書名別項。→
[形シク]いとしい。愛すべきである。かわいらしい。
  • 「み吉野玉松が枝 (え) は—・しきかも君がみ言を持ちて通はく」〈・一一三〉

池谷信三郎の短編小説。昭和2年(1927)発表

出典:青空文庫

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