カザンハンこく【カザンハン国】
15世紀、キプチャクハン国から独立し、ボルガ川中流地域を支配したタタール族の王国。首都はカザン。1552年、ロシアのイワン4世に滅ぼされた。
カザンクレムリン
《Kazanskiy Kreml'/Казанский Кремль》タタールスタンの首都カザンにあるクレムリン(城砦)。中世にボルガブルガル人によって最初のクレムリンが建設。15世紀にカザンハン国の首都となり宮廷が置かれたが、16世紀にイワン4世により破壊。その後、ふたたびクレムリンが築かれた。内部にはブラゴベシチェンスキー大聖堂、シュユンベキ塔、スパスカヤ塔、クルシャリフモスクなどが残り、2000年に「カザンクレムリンの歴史的建造物群」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録された。また、コンスタンチン=トンの設計による共和国大統領宮殿がある。カザン要塞。
カザンせいどう【カザン聖堂】
《Kazanskiy sobor/Казанский собор》ロシア連邦北西部、レニングラード州の都市サンクトペテルブルグにあるロシア正教会の聖堂。19世紀初め、ロシア正教で最も有名なイコンの一つ「カザンの聖母」を安置するため、パーベル1世により建造。バチカンのサンピエトロ大聖堂を模してカトリック風に造られた。同時期にロシア軍がナポレオン1世率いるフランス軍を破ったため、勝利を記念する品々を展示している。またロシア軍総司令官ミハイル=クトゥーゾフの墓所がある。カザン大聖堂。カザン寺院。
カザンのせいぼせいどう【カザンの聖母聖堂】
《Sobor Kazanskoy ikonï Bozhiey Materi/Собор Казанской иконы Божией Матери》ロシア連邦の首都モスクワの中心部、赤の広場にあるロシア正教会の教会。17世紀初め、ポーランド軍の侵攻を防いだことを記念して建造。旧ソ連時代の1936年、スターリンにより破壊されたが、1993年に再建。名称はロシア正教会で尊ばれてきたカザンの聖母のイコンがあったことに由来する。
カザンようさい【カザン要塞】
《Kazanskiy Kreml'/Казанский Кремль》⇒カザンクレムリン