ここのえ【九重】
1 物が九つ、または、いくつも重なっていること。また、その重なり。「—に霞隔てば」〈源・真木柱〉 2 《昔、中国の王城は門を九重につくったところから》宮中。禁中。「みづからは—の内に生ひ出で侍りて」〈源・少女〉 3 宮中のある所。帝都。「鄙 (ひな) の都路隔て来て、—の春に急がん」〈謡・田村〉
ここのか【九日】
1 日の数の九つ。9日間。 2 月の第9の日。 3 陰暦9月9日。重陽 (ちょうよう) の節句。「—の御節供に持て来たり」〈宇津保・楼上下〉
ここのかさね【九重ね】
《「九重 (きゅうちょう) 」を訓読みにした語》宮中。ここのえ。「—の中にては嵐の風も聞かざりき」〈古今・雑体〉
ここのかのせく【九日の節句】
陰暦9月9日の節句。重陽 (ちょうよう) の節句。
ここのしな【九品】
《「九品 (くほん) 」を訓読みにした語》「くほん(九品)」に同じ。「—の上に昇り給ひぬる嬉しさも覚えず」〈浜松・四〉
ここのそじ【九十/九十路】
《「そ」は十の意。「じ」は接尾語》きゅうじゅう。くじゅう。また、90歳。→十路「—あまり悲しき別れかなながき齢 (よはひ) と何たのみけん」〈続後撰・雑下〉
ここのつ【九つ】
1 数の名。八の次、十 (とお) の前の自然数。く。きゅう。9個。また、9歳。 2 昔の時刻の呼び名。九つ時。子 (ね) の刻(午前零時)また、午 (うま) の刻(午後零時)のこと。
ここのつどき【九つ時】
「九つ2」に同じ。