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小説を書くときに、多くの方は冒頭から書きはじめようとします。そして、最初の一行目からつまづいてしまい、中盤には書くのに疲れて諦めてしまう。
このような経験をしたことがある方も多いと思います。
しかし、必ずしも小説は冒頭から書かないとだめという決まりやルールはありません。
小説は中盤から書いても、結論から書いてもいいのです。完成させられるのであれば、小説を書きたいところから書くのは問題ありません。
この記事では、小説を書きたいところから書くのはありな理由を解説し、また、小説を書きたいところから書くときの方法にも触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。
小説を書きたいところから書くのがありな理由
まずは、小説を書きたいところから書くのがありな理由から解説します。
冒頭から書くのはプロでも難しい
多くの方は、冒頭は最初に書くのが当たり前のものと思っています。
しかし、小説における冒頭とは、読者がその先のストーリー展開に想像を膨らませて、その小説を手に取るかどうかを決めさせる大切な判断材料となるものです。
それに、そもそも小説は書いているうち大筋さえ思わぬ方向に進むことが珍しくありません。
このように、結論でさえ完全には予想できないなかで、小説においてこれほど重要な意味をもつ冒頭を最初に書き上げるのは、ベテラン作家でさえ難しいとされます。
また、冒頭を先に書くと、冒頭の内容にその先のストーリーが縛られてしまいがちです。
冒頭があるために展開の幅が狭められ、途中から書くのが苦しくなることもあります。
つまり、自由な発想で小説を書くためにも、冒頭から書くのはやめた方がいいわけです。
小説を書く順番に正解はない
では、中盤から書くのがいいのか、それとも結論から書くのがいいのでしょうか。
小説を書くときの最初のゴールは、どこにあるのかを考えてみてください。
まずは、小説を最後まで書き上げることがゴールのずです。
そう考えると、小説を書くのに順番はあまり意味がありません。
そもそも、作家によって考え方も書き方も千差万別です。共通しているのは、最後まで小説を書き上げているという点だけです。
つまり、小説は自分が書きたいところから書くのが正解と言えます。書きたいエピソードから書いていき、後で各エピソード同士を繋げればいいわけです。
アイデアの9割はボツネタになると覚悟しよう
先ほど、小説は書きたいところから書くのがいい理由をご説明しました。
一方で、1つ覚えておいてほしいことがあります。
それは、これから書くであろうエピソードの9割は、ボツネタになるということです。
10割の確率で面白いエピソードを書ける人はいません。人気作品を書いている作家でさえ、2~3割もいけばいい方です。
小説を書くのに慣れていない方が面白いエピソードを書くのは、それほど難しいのです。
人気作家のような方でも、最初は誰しも同じ道を通ってきました。
数えきれないほどのエピソードを書いて、同じく数えきれないほどボツにしてきました。そうして少しずつ面白いエピソードを書けるようになり、ステップアップしてきたわけです。
自分が一生懸命考えたエピソードがすべてボツになることもあるかもしれません。それでも臆せずに小説を書き続けられた方だけが、人気作家になれるのです。
小説を書きたいところから書くための3ステップ
では、実際に小説を書きたいところから書く方法を3ステップに分けてご紹介します。
1.思い付いたエピソードを書き連ねる
まずは、思い付いたエピソードから順に書いてみてください。
主人公を軸にしたエピソードが多くなるとは思いますが、その中にヒロインやそのほか主要なキャラクターの視点のものや、1度しか登場しない脇役のものでも問題ありません。
先ほどご説明した通り、書いたエピソードの9割はボツになります。
そのつもりで、この段階ではできるだけ多くのエピソードを書き溜めましょう。
2.メインエピソードを軸に、時系列順にほかのエピソードを並べる
次に、書き溜めたエピソードからメインエピソードを決めてください。そして、メインエピソードを軸に、時系列順にほかのエピソードを並べていきます。
この段階で、時系列にそぐわないものや、面白みを感じないものは一旦ボツにします。
一方で、主人公以外の視点で書いたものでも、面白いものなら残しておいて大丈夫です。主人公以外のエピソードが入ることで、ストーリーにメリハリが生まれます。
3.時系列順に並べたエピソード同士を繋げる
最後に、時系列順に並べたエピソード同士が繋がるように文章を追加します。
時系列が近しいエピソードであれば、少し加えるだけで成り立つものも多いでしょう。また、時系列が遠いものになると、間に入るエピソードを新しく考える必要もあります。
そうしてエピソード同士を繋げていけば、自然と小説としての形が見えてきます。
あとは、抜けている冒頭とエンディングを書き足せば、初稿の完成です。
補足:ボツネタは消さずに残しておこう
ストーリーの間を埋めるのに、先ほど一旦ボツにしたものを使うのもありです。
単体では面白みがなくて一旦ボツにしたエピソードでも、エピソード同士が繋がっていくなかストーリー全体で見たときに、いい味を出してくれるものも意外とあります。
また、その小説では使えなくても、ほかの小説で使えることもあるかもしれません。
ボツだからとすぐに消すのではなく、一つの財産として残しておくことをおすすめします。
書いてみた小説は、時間を置いて推敲しよう
初稿を書き上げたら、時間をおいてから推敲しましょう。
推敲するときの注意点は1つで、作者視点から読者視点に切り替えることです。
そのためにも、推敲までにはできれば1日以上、最低でも数時間は時間をおいてください。書いてすぐ推敲しても、作者視点が抜けずに誤字脱字や表現のブレに気付きづらいためです。
ただ、小説のような長文の推敲は、慣れていないと時間をおいても難しいものです。
そこで、自分だけでなく、ほかの人に読んでもらうのもおすすめです。複数の意見を聞くことで新たな視点に気づけ、小説をより魅力的にできます。
また、誤字脱字に関しては、人の目で見るよりもツールを活用した方が正確です。
例えば、goo辞書が提供している「idraft(アイドラフト)」などもおすすめです。
「idraft」では、ワンタップするだけで誤字脱字(用法を間違いやすい日本語、ら抜き言葉、重複表現など)や、表現のブレなどを高い精度でチェックできます。
そして、文章の変更や修正も、提案箇所をワンタップするだけででき、非常に簡単です。
まとめ
この記事では、小説は冒頭から順に書くのではなく、書きたいところから書くのがいい理由と、おすすめの執筆方法について解説してきました。
ぜひ、ご紹介した内容をもとに、まずは一度小説を書き上げてみてください。
小説を書き上げるのは大変な作業だからこそ、少しでも楽しく、効率的に書きましょう。
そして効率的に小説を書きたい方におすすめなのが、先ほどもご紹介した「idraft」です。
「idraft」には、スマホやタブレットで使える無料のスタンダードプランと、PCでも使えるようになる月額180円(税込)〜のプレミアムプランがあります。
書いている小説はクラウド上に保存されるので、自宅ではPCで集中して、外出先ではスマホで手軽にと、場所を選ばずにいつでもどこでも執筆ができます。
また、誤字脱字や表現のブレのチェックのほかにも、書きながらgoo辞書で意味を調べたり、言い換え表現を提案してくれたりと、執筆がはかどる機能が満載です。
仕事や学業など日々忙しくされている方こそ、ぜひご利用を検討してみてください。
執筆ライター:堀本