idraft(アイドラフト)利用者へのインタビュー、今回インタビューに答えてくれたのはパラッチさんです。
高校生の頃に小説を書き始め、ブランクをはさみながらも、社会人になってから執筆を再開。
SNSへの小説投稿をきっかけに、貴重な仲間に巡り合えたそうです。
忙しいお仕事をしながら執筆活動を続けるモチベーションは?
豊かな文章表現のためのユニークなインプット方法は?
パラッチさんがidraftに感じている魅力と合わせてお聞きしました。
執筆の悩みは、書く時間と印刷の壁
——この度はお忙しいなか、インタビューへのご協力ありがとうございます。お仕事がすごくお忙しいそうですね。
パラッチさん:そうなんです。残業続きで帰宅が遅くて……。なかなか執筆の時間がとれないのが目下の悩みです。
——現時点ではどういったペースで書かれてますか?
パラッチさん:最近の執筆時間は、休みの日に数時間だけになってしまってます。
書ける時、気分が乗っている時に一気に書くんですが、5000文字が限界です。
——残業のあるお仕事をしながらなら十分だと思いますが、書くことそのものが趣味で書きたい!って方には辛い環境ですね。
パラッチさん:そうなんです。本当は毎日集中できる時間をとって書きたいんです。
2年前なんかは、1週間毎日2000文字以上を続ける、というような執筆スタイルでしたから。その頃はショートストーリーを月に2本書くようなペースでした。
——ストイックに書きたいタイプなんですね。素敵です。
書いたものはどんな風に発表されてるんですか?
パラッチさん:最近はpixivやTwitterで公開することがほとんどです。
——印刷・製本を試されたことはありますか?
パラッチさん:紙への印刷という意味では、コンビニのネットプリント機能を利用したことがあります。あと、pixivFactoryというサービスを使って、1冊だけお試しで文庫本を作ったこともありますね。
文庫本を作りたいのですが、印刷関係の知識がなくって……。
オンデマンド入稿はわからないことが多くて、ハードルが高いから足踏みしている状況です。
——印刷入稿は独特の専門用語がわかりにくいですよね。折りとかノドとか小口とか……。
未経験者だとハードルが高いの、わかります。誰か知ってる人に聞くのが一番早いんでしょうけど。
パラッチさん:ですよね。一度印刷屋さんに相談してみたいと思っています。
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小説を書くモチベーション
——趣味で二次小説を書かれているとのことですが、小説を書き始めたきっかけは何だったんですか?
パラッチさん:書き始めたのは、十代の高校生くらいの頃です。
最初は小説というより、どちらかというと漫画にするためのネームのようなものでしたね。
お話のあらすじや流れなんかを、脚本風に仕立てて書き始めたのがきっかけです。それをもとに4コマ漫画を描いていました。
——へー!ストーリー漫画ではなく、4コマ漫画なんですね。起承転結という小説の基本中の基本が、初めからちゃんと書けたってことですよね。すごいなぁ。
パラッチさん:でも就職する頃には、その世界からは離れてしまっていました。
ずいぶんブランクが空いて、次にまた書き出したのは、三十代になってからです。
——かなり空いてますよね。何か執筆を再開するきっかけがあったんですか?
パラッチさん:その頃、一次創作を書くようになったんです。初めのうちは発表するつもりはなかったんですけど、Twitterに投稿するようになったのがきっかけでしょうか。
そうしているうちに、各種投稿サイトやツールの存在、使い方なんかを知って今に至る、というところです。
書いたものを投稿したことで、読んでくださる方が現れて、なかには共感してくださる方も出てきて。
——そうなると楽しくってやめられなくなりますね!それは大きなモチベーションになりそうです。
パラッチさん:はい。共感してくださる方が少なからずいるというのは、書くモチベーションになりました。
あと、モチベーションとしては、やはり自分が読みたいというのが一番大きいです。
自家生産・自家発電というか。
——読者さんや他の字書きさん方とも交流があるんですか?
パラッチさん:はい。Twitterやイベントで交流させていただいています。心の潤いそのものです。
同じ趣味嗜好の方は世の中にたくさんいるんでしょうけど、身近ではなかなか巡り合えませんよね。
——そうですよね。趣味で小説を書かれている方って実は多いですけど、外から見てわかる趣味じゃないですもんね。
パラッチさん:そうなんです。でもSNS上だと、大勢の方々のさまざまな感じ方や推しへの愛が惜しみなく披露されていて。
自分と近い考え方・感じ方の方々がたくさんいると実感する瞬間はもう、喜びマシマシです。
自己満足のために書いた拙いものでも、出して良かったと思えます。
自分が読みたいものを書いて、それに共感してくれる方がいて、どちらも大きな執筆のモチベーションです。
小説に必要な語彙力には辞書の力を
——ところで、idraftはいつからご利用いただいていますか?
パラッチさん:2021年の初め頃からですね。PC版は利用してなくて、プライベートでスマホアプリのみ利用しています。
公私ともに文章を書くことが多いんですけど、縦書き清書するときや仕事でプレゼン資料を作ったりするときは、PCの別ツールを利用します。
——となるとidraftは、どういった点を気に入っていただいて使っておられるんでしょうか?
パラッチさん:まず文字カウント機能です。いつも小説は縦書きにして仕上がりを確認するのですが、その目安にしています。
あと、助かったのが校正機能ですね。校正チェックで誤字を見つけました。
- 愛用者のidraft使いこなし
長い文章もワンタップで校正できるのも大きな魅力。チェック項目は「誤字脱字」「表記ゆれ」「書式チェッカー」の3種。範囲選択の必要がないのも使いやすい。
——わかりやすい文字数表示は、字書きさんには必須の機能ですよね。校正チェックは何といってもワンタップでできるのが便利です。
パラッチさん:あとidraftにも辞書機能がありますが、実は辞書が大好きで……。
感情類語辞典や、やまと言葉辞典・色の辞典・類語辞典・四字熟語辞典などなど、うっかり購入しては読みふけっています。
でも紙の辞書はさすがに持ち歩けませんからね。idraftなら出先でも辞書を引き放題・読み放題ですよね。
——わかります!私も辞書大好きです。文字や言葉の世界に浸るのは何ともいえない快楽ですよね。
辞書の読書は執筆にも生かされていますか?
パラッチさん:そうですね。辞書を読むのが、執筆の勉強といえば勉強でしょうか。
仕事の文章も趣味の小説も、専門用語を多く使わず、わかりやすい簡潔な言葉で表現するよう心がけています。
それを前提にしつつ、大事なことは重複して強調をと思うんですが、小説の場合は説明くさくなってはいけませんし……。その辺りはいつも四苦八苦しています。
できるだけ短い言葉の連なりで、多くを伝えられるのが理想ですが、まだまだ語彙力不足です。
——語彙力不足を補うのに、ほかに何かされていますか?
パラッチさん:百人一首などの和歌の解説本や、俵万智先生の歌集を読んだりもしていますね。
——なるほど、「やまと言葉」尽くしですね!やまと言葉のどういうところに魅力を感じておられますか?
パラッチさん:日本独特の婉曲表現というか、遠回しだけど短くも柔らかい音の響きに惹かれます。音読するとよくわかるんですが、耳心地が良いというか。
素敵なやまと言葉に出会うと、日本人で良かったなとつくづく思います。
日本人じゃないとなかなか伝わらない、というか、外国語に訳しがたい細やかな表現が大好きです。
——わかります。うっとりしますよね!
パラッチさんの作品にも、美しい「やまと言葉」があふれているんでしょうね。
パラッチさん:あ、世界観は程遠いですね(笑)、近づければいいのですが。
- 愛用者のidraft使いこなし
文字入力の画面からそのまま辞書が引けるのが大きな魅力。ワンタップで辞書の入力画面に遷移するのも使いやすい!
idraft改善要望|idraftへのエール!
パラッチさん:ルビがふれればと思います。あとは、書いたものが印刷入稿データとしてそのまま使えるといいですね。現状は下書き用のアプリとしての利用にとどまっていますので。
個人的な要望としては、やはり辞書が充実すると嬉しいです。やまと言葉に限らず、字書きさん向けの辞書が網羅されていると、便利なだけでなく勉強にもなるアプリになると思います。
- idraftとは
「goo」による最大級の辞書サービス・goo辞書が作成した、校正や辞書の機能も備えたテキストエディタアプリ。
無料の「スタンダードプラン」と、拡張機能を備えた「プレミアムプラン」が用意されている。
idraftの「プレミアムプラン」は初回1カ月が無料、そのあとは月額180円(税込)~。
すでに累計50万ダウンロードを記録(2023年6月時点)。 - プレミアムプランの辞書機能
idraftは「言い換え」語句からも辞書の確認が可能。プレミアムプランでは、「言い換え」ボタンで抽出する語句の数、表示する辞書の種類が異なり、より豊かな文章表現をアシストする。
執筆ライター:片岡理子