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小説には、必ずこの手順で書かないとだめ!というルールがありません。
それだけに、「面白い小説を書きたいけど、アイデアが浮かばない…」「書き始めてみたけれど、この小説は本当に面白いのか…」と悩みを抱える方は少なくないと思います。
そこで、この記事では面白い小説を書くには、どのように考えるといいのかを解説します。
面白い小説の基礎となる、ストーリー全体の流れとキャラクター設定の考え方、そして小説をより魅力的にするのに役立つ小ワザもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
面白い小説は王道ストーリーから学ぼう
まずは、小説のストーリー全体の流れを作るときの考え方から解説します。
「ありがち」を避けてはいけない
自分がどのような小説を書きたいのかを考えるとき、多くの方はこれまで世になかったストーリー、まったく新しいストーリーを生み出そうと頭を悩ませると思います。
裏を返せば、ありがちなストーリーを避けようとしているわけです。
しかし、世の中にはすでに数えきれないほどの小説が存在しています。国内の人気作品だけに絞るとしても、数百作品では収まらないでしょう。
すべての小説と被らないストーリーを考えるというのは、そもそも不可能な話です。
では、どのようにストーリーを考えればいいのか。
ありがちなストーリーが、なぜ多くの小説で使われてきたのかを考えてみてください。
それは、作家も読者も、それだけありがちなストーリーを面白いと感じてきたからです。
ありがちなストーリーは言い方を変えると、王道のストーリーなわけです。
新しいものを生み出そうとする気持ちはとても大切ですが、面白い小説を書くにはありがち(王道)なストーリーを避けては通れないことを、ぜひ覚えておきましょう。
ストーリーはモメるほど面白い
先ほど、面白い小説を書くには王道からの学びが大切だとご紹介しました。
そこで考えていただきたいのが、王道のストーリーとはどのようなものなのかです。
- 衝撃的なトラブル(モメごと)が発生する
- 主人公がそれを解決しようと四苦八苦する
- トラブルを解決する(ときには、失敗する)
以上のように、王道のストーリーではモメごとを軸に展開されることが多いのです。
現実の世界では、誰しも平穏無事を望むと思います。
戦争も、天変地異もなく、家族や恋人が仲睦まじく暮らしているのが一番だからです。
一方で、小説の世界では読者から何を望まれているのかを考える必要があります。
もし、お姫様と継母女王が仲良く暮らし、豪華客船は港まで無事に到着して、殺人鬼やテロリストなど一切登場しないとしたらどうでしょう。その小説は少しも面白くないですよね。
もちろん、モメごとが一切ない小説も存在していますが、万人ウケするものではありません。
読者の多くが小説に現実では起こりえないものを求めていることを考えると、面白い小説を書くにはやはりモメごと満載な王道のストーリーを踏襲するのが理にかなっていると言えます。
面白い小説はキャラクター設定が個性的
次に、小説に登場するキャラクターの設定を決めるときの考え方を解説します。
個性的なキャラクターは、平凡から生まれる
面白い小説を書くには、個性的なキャラクターを登場させることも大切です。
ただ、個性的というワードに引っ張られすぎて、キャラクターをやたらと突飛な外見にしたり、珍妙な言葉遣いにしたりするのはおすすめしません。
個性が強すぎるキャラクターは、登場時は場面を華やにしてくれますが、そのほかの設定が甘いとストーリーの終盤にはただの賑やかしになりがちです。
外見や口調などキャラクターのベースとなる設定は、あくまでも平凡でいいのです。とくに主人公やヒロインなど主要なキャラクターは、平凡な方が読者は共感しやすくなります。
しかし、主人公やヒロインが最後まで平凡なままでは、その小説は面白くなりえません。
そこで、平凡なキャラクターたちに、後からさまざまな設定を足していきます。
- ごく普通の高校生が、ある日突然クモに噛まれて超人的な能力を手にして巨悪と戦う
- どこにでもいるサラリーマンがデスゲームに巻き込まれ、死の恐怖から殺人鬼に変貌する
このように、アイテムや環境などによって主人公やヒロインの外見や価値観が極端に変化していけば、それらは唯一無二の個性となり、小説を魅力的に盛り上げてくれます。
援助者の存在が主人公たちをより際立たせる
主人公やヒロインたちの能力に対して敵が強大すぎたり、トラブルの規模が大きすぎたりすると、その時のキャラクター設定ではどう考えても太刀打ちできないことがあります。
もちろん、危機に合わせてキャラクターを成長させるのも1つの手です。
ただ、成長速度があまりに極端では、現実味がなくなり読者がついていけなくなります。
そこで出番となるのが、主人公を手助けする援助者です。
援助者は1部の場面にのみ登場するキャラクターなので、平凡である必要がありません。つまり、援助者であれば登場時から極端な知識、能力を持っていてもいいわけです。
しかし、注意していただきたいのが、援助者はやりすぎてはいけません。
考えてもみてください。
主人公の代わりに援助者が魔王を倒したり、ヒロインの危機を救ったりしたらどうでしょう。もしそのようなことになれば、小説の主人公はもはや援助者になってしまいます。
主人公やヒロインたちを際立たせる脇役であるというのを忘れずに、ストーリーの要所で適度に登場させられれば、援助者は面白い小説を書く上での心強い味方となります。
面白い小説を書くのに役立つ小ワザ3選
最後に、小説を書き進めるときに、より面白くするのに役立つ小ワザをご紹介します。
タイトルに迷ったらシンプルに
どれほど内容が面白くとも、タイトルが魅力的でないと読者には手に取ってもらえません。
では、どうすれば読者の目を引くタイトルにできるのでしょうか。
- 『窓ぎわのとっとちゃん』(黒柳徹子)
- 『永遠の0』(須本壮一)
- 『ハリー・ポッターと賢者の石』(J.Kローリング)
これら累計500万部超えのベストセラー作品のタイトルを見比べてみてください。
「〇〇と(または、の)〇〇」のように、シンプルな単語の並びになっています。
中には長文タイトルの人気作品も存在していますが、ベストセラー作品の多くのタイトルがシンプルなことからも、タイトルに迷ったらシンプルなものにするのがおすすめです。
ほかの人物視点の語りも取り入れる
一人称であれ、三人称であれ、原則として小説は視点となる人物を固定して書くものです。
ただ、終始同じ視点で書いていると、ストーリーの流れが単調になることがあります。
そこで、活用していただきたいのがポリフォニー(枠物語)です。
手紙や日記、回想語りなどのポリフォニーで、主人公やヒロインたち以外のキャラクターの視点での語りを取り入れると、本筋の箸休めとなり、ストーリーの幅を広げることができます。
語彙力を増やしたいなら、推敲ツールを活用してみる
同じ段落に同じ語彙が頻発していると、ストーリー全体が安っぽく見えてしまいます。
しかし、いきなり語彙力を増やすのは難しいものですし、その都度辞書を引くのも大変です。
そこで便利なのが、goo辞書からリリースされている「idraft(アイドラフト)」のような推敲ツールです。
idraftでは、文章中の言葉の類語をワンタップで検索・置換できます。
また、文章中に誤用があれば、高い精度で正しい文章の提案もしてくれるので、idraftであれば小説を書くのがはじめての方でも、質の高い文章を書けるのでおすすめです。
まとめ
この記事では、面白い小説を書くにはストーリーの流れやキャラクター設定の決め方でどのように考えるといいのかや、小説をより魅力的する小ワザなどを解説してきました。
ぜひ、ご紹介した内容を参考に一度、小説を書いてみてください。
初めは上手くいかないかもしれませんが、何本か書いているうちに慣れくるでしょう。
ちなみに、多くの方は仕事や学業、家事などの合間に小説を書いていると思います。限られた時間で、いかに効率的に小説を書けるのかも重要です。
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面白い小説を書くのに集中したい方は、ぜひご利用を検討してみてください。
執筆ライター:堀本