文章を書くのが趣味、頭の中の物語をアウトプットしたい。
そう思うものの、実際小説を書こうとすると、なかなか思うように進まないものです。
漠然と小説を書いてみたいなぁという方に、この記事では執筆手順をゼロから解説。
「物語を書く」という才能を、形あるものに、楽しく簡単に続けられる習慣にする手法もご紹介します。
step.0 小説を書き始める前に
小説を書くのは、楽しい反面、とても大変な作業でもあります。
書きたいイメージは頭の中にしっかりあるのに、書けない方は多いもの。
そんな時は時間のかかる準備は省略し、小説を書くのに必要な最低限の準備だけをしましょう。
書く前の準備
小説を書き慣れない・書き出せない・書き終われない方は、書く前に準備しておきたいことがあります。
小説全体の構成、いわゆるプロットと呼ばれるものの準備です。
ごく簡単でいいので、どう始まり、クライマックスを迎え、どう終わるのか。
小説が宝の地図だとしたら、スタート・宝箱・ゴールをはっきりさせておくイメージです。
小説のhow-toサイトや指南書を見渡すと、まずテーマを決め、プロットを作り、キャラクターを…
となっていますが、これを真面目に守ろうとするほど、小説完成への道のりは困難に。
プロ並みの準備をすべてするのは、初心者には難しいからです。
かといって、やみくもに書き始めるのも、途中で迷子になる可能性大。
スタートからゴールまで、小説の輪郭だけはっきりさせておきましょう。
初めは、1テーマ1エピソードの短い作品でOKです。
スマホにエディタアプリを追加する
いつでもどこでも小説を書けるよう準備しておきましょう。
スマホに、執筆専用のアプリを入れると作業しやすいです。
初心者なら、まずは「idraft(アイドラフト)」がおすすめ。
「idraft」はgoo辞書が手掛けるエディタアプリで、累計45万ダウンロード突破(2023年1月31日時点)の実力派テキストエディタです。
誰でもすぐに使えるシンプルな設計も魅力。
ワンタップでフォルダーを作ったり、入力しながら辞書を引けたり、小説執筆に欲しい機能がしっかり搭載されています。
どこから書き始めるか
小説はどこから書いてもかまいません。
作品冒頭から書くのが効率的なのは言うまでもありませんが、絶対ではありません。
書き慣れていないのに、ストーリーを順番通りに理路整然と語るのは至難の業。
まず一番書きやすい部分や、作品の核となるイメージから始めましょう。
書いたら前後に膨らませて、物語の初めから最後までがつながるようにします。
step.1 小説を完成させる
書き始めたら、集中力を切らさず一気に書き終えます。
途中、箇条書きになっても構いません。とにかく書き終えることが重要です。
実際に書いてみると、夢中になって筆が走る時もあれば、まったく進まない時もあるでしょう。
書き始めた小説を、破綻なく終わらせるのも非常に難しいことです。
一つの小説を書き終えると、小説を書くのが自分にとってどういう作業か、よくわかるはずです。
step.2 書いた小説を見直す
おそらく書きながら、たくさんの課題が見つかったでしょう。
小説を書くのが、たった一人で楽しむだけの趣味なら、見直しは不要かもしれません。
でも少しでも満足できる小説を書きたい、誰かに読んでもらいたいなら、必ず書いたものを見直しましょう。
校正・推敲する
まずは基本的な校正と推敲。
誤字脱字の訂正、重複した言葉の言い換えといった校正作業をしましょう。
文章をブラッシュアップする推敲作業もします。
話が読み取りやすいよう、足りない言葉を補い、不要な言葉は削除しましょう。
校正作業にもアプリ「idraft」を使おう
校正や推敲には、便利なアプリやサービスなどもあるので、積極的に使ってみると良いでしょう。
先ほども触れたアプリ「idraft」も校正作業に使えます。
見落としがちな表記のゆれの一括変更など、他のアプリにない機能は、特に重宝するでしょう。
プレミアムプラン(月額180円(税込)~)なら、スマホだけでなくPCでの作業も可能になります。
見直しは時間を置いてから
書いた小説を見直すのは、できれば時間を置いてからがベストです。
時間を置かないなら、書いた時と違う環境で見直しましょう。
紙に印刷したり、アプリやブラウザーを変えるだけでもかまいません。
書いたときには渾身の出来だと思っていても、落ち着いて違った視点で自分の小説を読むと、たくさんの問題点が発見できます。
step.3 小説を読む
小説を一つ完成させると飛躍的に小説レベルがアップし、次のステージに立てるようになります。
書く難しさを知ると、小説を書くスキルだけでなく、読むスキルもアップするはずです。
読者を惹きつける書き出し、わかりやすい状況説明、スムーズな場面展開、表現の緩急など、書く側の目線を獲得できているでしょう。
こうして「書く→読む」を繰り返すことで、小説を書く技術がどんどん磨かれていきます。
step.4 毎日小説を書こう
より面白い小説を生み出すのに大切なのは、毎日書くことです。
日々のルーティンの中に「書く」を加えて、小説を書くことを習慣にしましょう。
何をどう書こうか迷ったら、いつもと違った手法で書いてみるのもおすすめです。
毎日飽きずに書き続けるアイデアをいくつかご紹介しましょう。
いろいろな手法で書いてみる
時間や文字数、テーマなどでしばりをかけて書いてみるのも楽しいトレーニングになるでしょう。
・即興小説
テーマと登場人物を決めて15分~1時間ほどの短時間で、一つの小説を書き上げます。
・1枚小説
時間ではなく文字数しばりの方法です。
400字詰め原稿用紙換算で書きます。
好みに応じて400文字~1000文字で書くと良いでしょう。
・日記小説
自分の日記を小説調で書きます。
一人称、三人称、会話形式など、日によって書き方を変えるのも良い練習になるでしょう。
日記にだけ登場するキャラクターを作るのも一案です。
・3テーマ小説(三題噺)
ランダムに選んだ三つのテーマでお話を作ります。
三題噺は落語の形式の一つ。
「らっきょう・自転車・おばあさん」でも、「東京・辞典・朝」でも何でも構いません。
まったく関連性のない単語3つを選んで小説を一編書いてみましょう。
無関係な言葉を関連付けて想像を膨らませる作業も楽しいものです。
落語のようにオチを用意できるとさらに良いですね。
・小説筆写
ストイックな方法ですが、小説を書き写す筆写(写本)もよく知られた文章上達技法です。
一言一句、漢字・ひらがなも違わないよう書き写すことで、小説を読むだけとは違った文章構成の神髄に触れられます。
step.5 たくさんインプットして小説を書こう
毎日書けなくても構いません。
アイデアを集めるアンテナだけは常に張っておくことが何より重要です。
インプットのための執筆アプリ・ツール
小説を書くのに欠かせないのが、スマホのテキストエディタ。
例えば先ほど紹介したアプリ「idraft」に、「アイデア」フォルダーを作って、どんどんインスピレーションを保存していくのも方法です。
PC・スマホなどのデバイスのほかなら、メモ帳&ペンもおすすめです。
紙のメモには、文字のサイズ、文字以外も自由自在に書けるメリットがあります。
いつもスマホやメモ帳に、アイデアやインスピレーションを書き留める習慣をつけましょう。
小説を書くためにインプットすべきもの
身近な人間関係から宇宙のダークマターまで、あらゆることが小説を書く素材となります。
学生さんなら国語はもちろん、それ以外の授業も、アイデアの宝庫。
小説や映画といった物語以外にも、さまざまなものに触れることで、発想力・構成力・表現力が養われます。
蓄積したアイデアを融合すれば、より面白いものができ上がるでしょう。
まとめ
頭の中に楽しいイメージがあるなら、ぜひ小説を書いてみましょう。
話の大まかな構成を決めたら、書きやすい場所から書きはじめ、完成させることが重要です。
書いたら読み返し、校正・推敲します。
毎日小説に向き合う時間を持つと、文章力・構成力・発想力が養われ、面白い小説を書くスキルがアップします。
たくさんのものに触れ、面白い作品を生み出してくださいね。