きき‐わ・く【聞き分く】
[動カ四]声や話などを聞いて判断する。「ことに男は人の声をも手をも見分き—・かぬものを」〈枕・二七四〉 [動カ下二]「ききわける」の文語形。
きき‐わけ【聞(き)分け】
人の言うことを納得してそれに従うこと。多く、子供についていう。分別。「—のよい子」「—のないことを言う」
きき‐わ・ける【聞(き)分ける】
[動カ下一][文]ききわ・く[カ下二] 1 聞いて音や声などの違いを区別する。「野鳥の声を—・ける」 2 聞いてその意味を理解する。納得して従う。「親の言うことを—・ける」
きき‐わす・れる【聞(き)忘れる】
[動ラ下一][文]ききわす・る[ラ下二] 1 うっかりして、聞くべきことを聞かないままにする。「集合時刻を—・れる」 2 聞いたことを忘れる。「この年齢になると何でもすぐに—・れてしまう」
きき‐わずら・う【聞き煩ふ】
[動ハ四]聞いて心苦しく思う。「母北の方をせめ奉れば、—・ひ給ひて」〈源・竹河〉
きき‐わた・す【聞き渡す】
[動サ四] 1 あたり一帯の声・音を聞く。「伴僧の声々、遠く近く—・されたるほど」〈紫式部日記〉 2 ずっと聞きつづける。「鐘の声も—・さまほしくおぼえ侍るを」〈源・宿木〉
きき‐わた・る【聞き渡る】
[動ラ四]長い間ずっと聞く。以前からずっと聞いている。「音にのみ—・りこし宇治川の網代(あじろ)の波も今日ぞかぞふる」〈更級〉