くろ‐がい【黒柿】
「くろがき」の音変化。「蘇芳(すはう)、—、唐桃(からもも)などいふ木どもを」〈宇津保・吹上上〉
くろ‐がき【黒柿】
カキノキ科の常緑高木。台湾・フィリピンなどに分布。心材は暗紫色で堅く、黒檀(こくたん)同様に建築・工芸用に珍重される。台湾黒檀。
くろ‐がし【黒樫/黒橿】
樹皮が黒いカシの総称。イチイガシ・アラカシ・ツクバネガシなど。
くろ‐がしら【黒頭】
能で、黒毛の頭(かしら)。鬼畜、男の怨霊(おんりょう)などに用いる。狂言でも牛・馬・犬・幽霊などに使う。→赤頭(あかがしら) →白頭(しろがしら)
くろ‐がね【鉄】
《黒い金属の意》鉄のこと。→あかがね →こがね →しろがね
くろがね‐とり【鉄取り】
鉄鉱を採掘する人。「—六十人が長(をさ)なりける者」〈宇治拾遺・四〉
くろがね‐の‐しろ【鉄の城】
非常に堅固な城のたとえ。
くろがね‐の‐たて【鉄の盾】
1 鉄製の盾。 2 きわめて堅固なもの、頼もしいもののたとえ。「—ぢゃ」〈浄・聖徳太子〉
くろがね‐の‐ちょう【鉄の帳】
閻魔(えんま)の庁で、地獄に送る罪人の名を書いてあるという鉄の帳面。「かくまで重き罪科(つみとが)の、閻魔の前には—に付くと聞くものを」〈浄・卯月の紅葉〉
くろがね‐ひろし【黒鉄ヒロシ】
[1945〜 ]漫画家。高知の生まれ。本名、竹村弘。ギャグ漫画で知られるが、幕末に題材をとった歴史漫画も評価が高い。代表作「ひみこーッ」「赤兵衛」「新選組」など。