せ‐ち【世知/世智】
[名・形動] 1 世渡りの知恵。「—にたけた人」 2 仏語。世俗に生きる凡夫の知恵。 3 抜け目のないこと。けちなこと。また、そのさま。「親の—なる事を見習ひ、八歳より墨に袂(たもと)をよごさず...
せち‐が【世知が】
[形動]《「世知がしこし」の略。近世上方語》抜け目がないさま。「おのれも—なやつぢゃもの」〈浄・生玉心中〉
せち‐がしこ・し【世知賢し】
[形ク]世渡りの才能にすぐれていて、抜け目がない。金銭に細かい。勘定高い。「頭数よびで、いくらが物ぞ、天神小天神と—・くきはめぬ」〈浮・一代男・五〉
せち‐がら・い【世知辛い】
[形][文]せちがら・し[ク] 1 世渡りがむずかしい。暮らしにくい。「—・い世の中」 2 金銭に細かくて、けちだ。抜け目がない。「—・い商法」 [派生]せちがらさ[名]
せち‐べん【世知弁】
[名・形動ナリ] 1 《八難の一である「世智弁聡」の略》世渡りの知恵にたけていること。また、そのさま。「内々は—にて、心まさなく厳しく精練なりけるままに」〈米沢本沙石集・三〉 2 勘定だかいこと...
せちべん‐たび【世知弁足袋】
足袋をよごさないために、さらにその上にはくもの。
せちべん‐ぼう【世知弁坊】
けちな人を卑しめていう語。けちんぼう。「般若寺(はんにゃじ)坂の大乞食ども、心みな—や文珠院」〈宗長手記〉