かえ‐さ【帰さ/還さ】
《「かえるさ」の音変化「かえっさ」の促音無表記》 1 帰る時。帰る途中。「そのみわざに詣(まう)で給ひて、—に」〈伊勢・七八〉 2 帰ること。特に、賀茂の祭りの翌日、斎王(いつきのみこ)が紫野の...
かえ・す【帰す/還す】
[動サ五(四)]《「返す」と同語源》 1 もといた所に行くようにしむける。帰らせる。「生徒を家に—・す」「使いを—・す」 2 野球で、走者が本塁を踏むようにさせる。「スクイズでランナーを—・す」...
かえらざるなつ【帰らざる夏】
加賀乙彦の長編小説。陸軍幼年学校へ入学した生徒の、戦時下から終戦にかけての心情や苦悩を描く。昭和48年(1973)刊行。同年、第9回谷崎潤一郎賞受賞。
かえらざる‐はし【帰らざる橋】
韓国と北朝鮮の軍事境界線を流れる沙川江に架かる橋。板門店の西端に位置する。正式な名称は沙川橋(サチョンギョ)。朝鮮戦争休戦後、この橋で捕虜の交換が行われた。橋の上で南北どちらかの方向を選択すると...
かえらぬ‐たび【帰らぬ旅】
[連語]死んであの世へ行くこと。死出(しで)の旅。「—に赴く」
かえらぬ‐ひと【帰らぬ人】
[連語]死んだ人。不帰の客。「—となる」
かえらぬ‐むかし【帰らぬ昔】
[連語]再び帰ってくることのない過去。
かえり【帰り/還り】
《「返り」と同語源》帰ること。出発点の方へ戻ること。また、その時や、その道筋。「—を待つ」「—が遅くなる」「—は船に乗る」「—に本を買う」⇔行き。
かえり‐い・ず【帰り出づ】
[動ダ下二] 1 もといた所にもどって姿を見せる。「内侍のもとに—・でて」〈竹取〉 2 もといた所へかえるために、ある所を出る。「皆その急ぐべきものどもなど取り具しつつ—・で侍りにし」〈源・蜻蛉〉
かえり‐がけ【帰り掛け】
1 帰る途中。帰り道。「—に立ち寄る」 2 帰りぎわ。「—に客が来る」