えん‐ぜん【嫣然/艶然】
[ト・タル][文][形動タリ]にっこりほほえむさま。美人が笑うさまについていう。「四分の羞(はじ)六分の笑(えみ)を含みて、—として灯光(あかり)の中(うち)に立つ姿を」〈蘆花・不如帰〉
おう‐しん【桜唇】
美人の唇の小さく美しいさまを桜にたとえていう語。
おお‐きさき【大后/太后】
1 (大后)皇后。おおきさい。「—とせむ美人(をとめ)をまぎたまふ時」〈記・中〉 2 (太后)皇太后。おおきさい。「天皇(すめらみこと)—共に大納言藤原家に幸(いでま)す日に」〈万・四二六八・詞書〉
おおくび‐え【大首絵】
浮世絵版画の一形式。人物の上半身を大きく、その表情を特に強調して描いたもの。写楽の役者絵、歌麿の美人画などが有名。
おもい‐くら・す【思い暮(ら)す】
[動サ五(四)]物思いにふけって日を過ごす。恋しく思いながら暮らす。「風が吹けば変る事と思い、…月に花に変る事と—・していた」〈漱石・虞美人草〉
おも‐だか【面高】
[名・形動]鼻が高いなど、中高(なかだか)な顔のこと。また、そのさま。「—な美人」
おんな‐え【女絵】
1 平安時代、男絵(おとこえ)に対して使われた語。情趣に富んだ濃彩の絵をいうとするが、その内容ははっきりしない。一説には、墨がきの絵といい、素人絵のことともいう。「をかしげなる—どもの、恋する男...
かいご‐の‐はな【解語の花】
《玄宗皇帝が楊貴妃をさして言ったという、「開元天宝遺事」の故事から。言葉のわかる花の意》美人のこと。
海棠(かいどう)睡(ねむ)り未(いま)だ足(た)らず
《玄宗皇帝が酔後の楊貴妃を評した言葉から》美人が、眠り足りないときのように、酒に酔って目もとをほんのり赤くしているさまをいう。
海棠(かいどう)の雨(あめ)に濡(ぬ)れたる風情(ふぜい)
美人が、雨にぬれた海棠の花のようにうちしおれている、可憐なようすのたとえ。海棠の雨を帯びたる風情。