しのび‐がき【忍び垣】
垣の一種。高さ2メートルほどで上・中・下段に分かれ、上段を建仁寺垣、中段を葭(よし)作りとして透かし窓などを設け、下段は大竹の二つ割りを斜めに組み合わせたもの。
しのび‐がた・い【忍び難い】
[形][文]しのびがた・し[ク]がまんしたり耐えしのんだりすることができない。「座視するには—・いものがある」
しのび‐くぎ【忍び釘】
「隠し釘」に同じ。
しのび‐ぐるま【忍び車】
人目を避けて車に乗って行くこと。また、その車。「影恥づかしきわが姿、—を退(ひ)く潮の」〈謡・松風〉
しのび‐こ・む【忍び込む】
[動マ五(四)]こっそりと人目につかないようにして中に入る。忍び入る。「部屋に—・む」
しのび‐こ・む【忍び籠む】
[動マ下二]深く包み隠す。「今まで—・められたりけるをなむ、かへりて後めたき心なりと思ひぬる」〈源・薄雲〉
しのび‐ごえ【忍び声】
他人に聞こえないようにひそひそ話す声。しのびね。
しのび‐ごと【忍び言】
ひそひそ話。内緒話。さざめごと。「ありつる—どもの、御耳とまりつるや交りたりつらむ」〈狭衣・四〉
しのび‐ごと【忍び事】
他人に知られないようにする事柄。隠しごと。内緒ごと。「かかる御—により、山里の御歩(あり)きもゆくりかに思したつなりけり」〈源・総角〉
しのび‐ごと【誄】
《「偲び言」の意。上代は「しのひこと」》死者の生前の功徳をたたえて哀悼の意を述べる言葉。誄詞(るいし)。るい。