こっぱ‐の‐ひ【木っ端の火】
《木の削りくずはすぐ燃え尽きてしまうところから》たよりないこと、たわいないことのたとえ。
こっぱ‐みじん【木っ端微塵】
細かく粉々に砕け散ること。粉みじん。「ガラスが—に砕ける」
木(こ)っ端(ぱ)を拾(ひろ)うて材木(ざいもく)を流(なが)す
小事にこだわっていて大事に失敗することのたとえ。木っ端を集めて材木を流す。
こ‐つ【木屑】
流れにたまった木のくず。こつみ。「鳴る瀬ろに—の寄すなすいとのきて愛(かな)しけ背ろに人さへ寄すも」〈万・三五四八〉
こ‐つみ【木積み】
木のくず。「堀江より朝潮満ちに寄る—貝にありせばつとにせましを」〈万・四三九六〉
こ‐づくり【木造り/木作り】
木で物をつくること。材木をひいて適宜の用材に仕立てること。また、その人。きどり。「わづかに、地蔵の—ばかりをし奉りて、彩色、瓔珞(やうらく)をばえせず」〈宇治拾遺・三〉
こづくり‐はじめ【木造り初め】
「手斧始(ちょうなはじ)め」に同じ。
こ‐づた・う【木伝ふ】
[動ハ四]木から木へ枝伝いに飛び移る。「梅桜咲きたるに、うぐひす—・ひ鳴きたるを見せて」〈更級〉
こぬれ【木末】
《「こ(木)のうれ(末)」の音変化》樹木の先端の部分。こずえ。「三国山—に住まふむささびの鳥待つごとく我待ち痩せむ」〈万・一三六七〉
こ‐ねり【木練り】
「木練り柿」の略。《季 秋》「是は彼方(をちかた)でも—と申して、一(いち)うまい柿でござる」〈虎寛狂・合柿〉