にん‐じょう【人情】
1 人間の自然な心の動き。人間のありのままの情感。「やすきにつくは—の常」 2 人としての情け。他人への思いやり。「—の厚い人」「—家」
にんじょう‐か【人情家】
人情に厚い人。あたたかい心をもつ人。
にんじょうかみふうせん【人情紙風船】
山中貞雄監督による映画の題名。昭和12年(1937)公開。江戸時代の貧しい長屋を舞台に市井の人々の暮らしを描く。出演、河原崎長十郎、霧立のぼるほか。
にんじょう‐ずもう【人情相撲】
対戦相手の苦しい事情を推察して、わざと負けてやること。一人八百長(やおちょう)。
にんじょう‐ばなし【人情話/人情噺/人情咄】
落語で、世情・人情を主な題材としたもの。「芝浜」「文七元結」など。
にんじょう‐ぼん【人情本】
江戸後期から明治初期まで行われた小説の一種。洒落本のあとを受けたもので、町人の恋愛・人情の葛藤などを描く。為永春水の「春色梅児誉美」などが代表作。中本(ちゅうぼん)。泣き本。
にんじょう‐み【人情味】
人間らしい心のあたたかみ。情味。「—あふれる話」