男性の生殖器のしくみ
男性の生殖器は、「外生殖器」と「内生殖器」に分かれます。 陰茎(ペニス)と陰のう部分を外生殖器といい、陰茎の根元から袋状の陰のうがぶら下がるような構造になっています。内生殖器は、精巣(睾丸)、精巣上体(副睾丸)、精管、精のう、前立腺からなり、精巣上体と精巣は陰のうの内部に位置します。 陰茎の内部は、尿道海綿体と陰茎海綿体で構成されてます。 陰茎は尿の排出と精液の排出という2つのはたらきをするため、尿道海綿体の中心には尿道が通り、また陰茎海綿体には、多くの細かい空洞が集まっており、その中心と上部には血管が通っています。 陰茎海綿体の細かい空洞が血液で満たされたとき、膨張して陰茎が勃起します。 精巣内部には、男性ホルモンと精子をつくる精細管という細い管が多数張り巡らされています。精細管は、精巣に連結された精巣上体のなかにも続いています。複数の精細管は精巣の出口付近で1本になり、精管にまとまります。 前立腺は、男性のみがもつ生殖器です。膀胱直下にある栗の実ほどの大きさの器官で、尿道を取り囲むように位置しています。器官全体が筋質に富んでいて、そのなかに腺(外腺、内腺)があります。 前立腺から分泌される前立腺液に、精のうから分泌された精のう液と精巣でつくられた精子が混ざり合って精液になり、射精されます。また、精液は前立腺内に貯蔵することもできます。 男性の長い尿道は、膀胱のすぐ下にある前立腺のところで圧迫を受けることがしばしばあります。男性は加齢とともに、大きさは違うものの前立腺が肥大化していきます。そのため尿道は細くなっていき、排尿に時間がかかるようになります。
乳がん
女性に多くみられるがんの代表格―乳がん。その約90%は乳腺の乳管から、約5~10%は腺小葉から発生します。乳がんはしだいに乳腺の外に広がっていきます(浸潤がん)。また、リンパ管や血管を通ってわきの下のリンパ節(腋窩リンパ節)やその周辺のリンパ節に転移することもあります。 非浸潤(ひしんじゅん)がん 発がんしたものの、がんが乳腺内にとどまっているもの。極めて早期の乳がん 浸潤がんⅠ期 腫瘤の大きさが2㎝以下で、同じ側の腋窩(えきか)リンパ節に転移がないもの Ⅱ期 触っても腫瘤がわからない、または2㎝以下の大きさでも同じ側の腋窩リンパ節に転移があってさわると硬い。あるいは、同じ側の腋窩リンパ節転移の有無にかかわらず、腫瘤が2.1~5㎝のもの Ⅲa期 腫瘤が2㎝以下の大きさでも同じ側の腋窩リンパ節に転移があり周囲の組織に癒着している。あるいは、腋窩のリンパ節転移はないが胸骨内側のリンパ節膨張のあるもの Ⅲb期 腫瘤の触知や大きさにかかわらず、同じ側の鎖骨下または鎖骨上リンパ節への転移や上腕部にむくみがある。または腫瘤の大きさ、同じ側の腋窩・鎖骨下・鎖骨上リンパ節の転移、上腕部のむくみの有無にかかわらず、腫瘤が胸郭に達するか、同じ側の乳房の皮膚にむくみ、浸潤、潰瘍などの病変がみられるもの Ⅳ期 乳房以外の皮膚への浸潤、反対側の乳房やリンパ節、肺、胸膜などの遠隔転移があるもの