出典:青空文庫
・・・イギリスの十九世紀初頭の詩人画家であったウィリアム・ブレークが、独特な水色や紅の彩色で森厳に描いた人格化された天の神秘的な版画も、宇宙に向ってのロマンティックな一種の絵として面白いものだったと思う。 岩波新書で出ている中谷宇吉郎氏の「雪・・・ 宮本百合子 「科学の常識のため」
・・・木食上人、ブレーク、アルトの歌手。それとこの家! 実にびっくりして凄いような気がしました。Yの父は三井の大したところの由。私はブリティシュ・ミューゼアムで、ブレークの絵を見たときの印象を思い出し、ああいう特殊な世界にあってもとにかく清澄きわ・・・ 宮本百合子 「獄中への手紙」
・・・ 女に生れたということは、パリでブレーク・キンネーアドと、スーザンとを再び結びあわす必然をもたらした。ブレークは、近代派の彫塑家で、きわめて富裕な大理石商の息子である。ブレークにとっては、スーザンが偉大な彫刻家であるかないかが興味ではな・・・ 宮本百合子 「『この心の誇り』」