1. 地熱流体は地表においてタービンに送られる蒸気と熱水に分けられる。熱水は高温度、高塩分濃度であり重金属類を含むことが普通であり、地表に放流することは環境上好ましくない。熱水は地熱エネルギーを地表まで運ぶ媒体として重要であり、地熱貯留層の維持のため貯留層へ還元することが必要である。生産井の近傍に戻すと温度低下による悪影響が発生することがあり、ある程度距離を置いて還元することが望ましい。熱水の持つエネルギーを多目的利用に用いる際は河川水と熱交換してから地下へ還元される。地層の還元能力は生産能力より低いことが普通であり、還元能力の向上のため水圧破砕が行われることもあり、シリカ分等の沈殿防止対策も必要とされる。