ことい【特牛】
「こというし」に同じ。「淡路の門(と)渡る—こそ、角を並べて渡るなれ」〈梁塵秘抄・二〉
ことい‐うし【特牛】
《古くは「こというじ」とも》頭が大きく、強健で、重荷を負うことのできる牡牛。ことい。こってい。こといのうし。「しぶしぶに馬鍬(まぐわ)引く小田の—打たれぬ先に歩めと思へど」〈草径集〉
こというし‐の【特牛の】
[枕]特牛が租米を屯倉(みやけ)に運ぶところから、地名の「みやけ(三宅)」にかかる。「—三宅の潟(かた)にさし向かふ」〈万・一七八〇〉
こと‐い・ず【言出づ】
[動ダ下二] 1 言い出す。ことず。「おほなおほな—・づる事を物憂くはもてなすべきぞ」〈源・早蕨〉 2 楽器の音を出す。「想夫恋(さうふれん)は、心とさしすぎて—・で給はむや」〈源・横笛〉
こと‐いた【琴板】
琴占(ことうら)に用いる檜(ひのき)の板。長さ約75センチ、幅約30センチ、厚さ約3センチ余りのもので、笏(しゃく)でたたいて神おろしを行う。→琴占