かき‐けが・す【書き汚す/書き穢す】
[動サ四] 1 書き損じる。書きそこなう。「例いとよく書く人も、…—・しなどしたるあり」〈枕・二三〉 2 書きちらす。「あはれなる古事ども、唐(から)のも倭(やまと)のも—・しつつ」〈源・葵〉
かき‐け・す【掻き消す】
[動サ五(四)] 1 すっかり消す。「爆音に話し声も—・されてしまう」 2 跡形もなく見えなくする。「人ごみの中に—・すように見えなくなった」
かき‐け・つ【書き消つ】
[動タ四]いったん書いて消す。「降り乱れ汀(みぎは)にこほる雪よりも中空(なかぞら)にてぞわれは消(け)ぬべき、と—・ちたり」〈源・浮舟〉
かき‐け・つ【掻き消つ】
[動タ四]「かきけす2」に同じ。「今より後も、忍びて来(きた)るべしとて、—・つやうにうせにけり」〈曽我・五〉