えん‐こう【猿猴】
1 猿類の総称。古くは多く手長猿をいった。 2 河童(かっぱ)の別名。 3 人形浄瑠璃で、手のこと。 4 月経のこと。「—へ手を出し亭主ひっかかれ」〈柳多留・七七〉
えんこう‐かえで【猿猴楓】
イタヤカエデの変種。山野にみられ、葉は五つまたは七つに深く切れ込み、つやがある。秋に黄葉する。あさひかえで。
猿猴(えんこう)が月(つき)
⇒猿猴が月を取る
猿猴(えんこう)が月(つき)を取(と)る
《「僧祇律」七の、猿が井戸に映った月を取ろうとして水におぼれたという故事から》身分不相応な大望を抱いて破滅することのたとえ。猿猴捉月(そくげつ)。猿猴が月。猿猴が月に愛をなす。
えんこう‐がに【猿猴蟹】
十脚目エンコウガニ科のカニ。甲は楕円形で、甲幅6センチくらい、表面は滑らかで赤褐色。はさみ脚が長い。北海道南部から南アフリカ沖まで分布。