や‐すみ【八隅】
《枕詞「やすみしし」の「やすみ」を、万葉集で「八隅」と表記したものがあるところから》天皇の統治する国の四方八方のすみずみ。「天の下—の中にひとりますしまの大君万代までに」〈夫木・三六〉
やすみ‐しし【安見知し/八隅知し】
[枕]国のすみずみまで知らす(治める)意、または安らかに知ろしめす意から、「わが大君」「わご大君」にかかる。「—わが大君の遊ばしし」〈記・下・歌謡〉
やすみ‐しる【安見知る/八隅知る】
[枕]《「やすみしし」に当てた「知」を「しる」と読んでできた語》「わが天皇(すべらき)」「わが大君」にかかる。「—わが天皇の御代にこそさか井の村の色も澄みけれ」〈玉葉集・賀〉