あだ‐ごと【徒言】
実(じつ)のないあてにならない言葉。うそ。「たはぶれにても、人の御—など、聞こえ給ふべくなむあらぬ」〈宇津保・藤原の君〉
いたずら‐ごと【徒言】
無意味な言葉。無用の言。「つれづれと—を書きつめて」〈千載・雑下・詞書〉
ただ‐ごと【徒言/只言】
《古くは「ただこと」》技巧などを用いない、ありのままの言葉。歌語でも比喩でもない日常の言葉。「これは、—に言ひて、物にたとへなどもせぬものなり」〈古今・仮名序〉
ただごと‐うた【徒言歌】
古今集仮名序の和歌の六義(りくぎ)の一。物にたとえないで、ありのままに詠んだ歌。江戸時代、小沢蘆庵(おざわろあん)が理想の風体として主張した。
むだ‐ごと【無駄言/徒言】
「無駄口」に同じ。「—を言う」