にじり【躙り/躪り】
1 にじること。にじるようにして動くこと。 2 「躙り口」の略。
にじり‐あがり【躙り上(が)り】
「躙り口」に同じ。
にじり‐がき【躙り書(き)】
[名](スル)筆を紙に押さえつけて、にじるように文字を書くこと。「手探りで—した遺書(かきおき)を残してな」〈鏡花・歌行灯〉
にじり‐ぐち【躙り口】
草庵茶室における客の出入り口。ふつう、高さ2尺2寸(約66センチ)、幅2尺1寸(約63センチ)くらい。にじるようにして入るのでこの名がある。にじりあがり。くぐり。→貴人口(きにんぐち)1
にじり‐こ・む【躙り込む】
[動マ五(四)]座ったままひざを進めて少しずつ入り込む。また、無理に入り込む。「廊下の突膝を、そのまま—・ませて、静かにあとをしめ」〈里見弴・大道無門〉