こぎ‐あり・く【漕ぎ歩く】
[動カ四]あちらこちらと、舟を漕いで回る。「いみじう小さきに乗りて—・く」〈枕・三〇六〉
およぎ‐まわ・る【泳ぎ回る】
[動ラ五(四)] 1 水中をあちらこちらと泳ぐ。「アヒルが池を—・る」 2 うまく世の中を渡り歩く。「巧みに政界を—・って大臣にのし上がる」
おちかた‐びと【遠方人】
遠方の人。あちらにいる人。「我(あ)が待ちし秋萩咲きぬ今だにもにほひに行かな—に」〈万・二〇一四〉
さし‐わた・す【刺し渡す】
[動サ四]こちら側からあちら側まで網などを仕掛ける。「平瀬には小網(さで)—・し速き瀬に鵜(う)を潜(かづ)けつつ」〈万・四一八九〉
あっ‐ち【彼方】
[代]《「あち」の音変化》遠称の指示代名詞。「あちら」よりもくだけた感じの語。「—を見てごらん」
あなた‐おもて【彼方面】
あちら側。向こう側。「飽かずして月の隠るる山もとは—ぞ恋ひしかりける」〈古今・雑上〉
あち‐こち・する【彼方此方する】
[動サ変][文]あちこち・す[サ変] 1 あちらへ行ったりこちらへ行ったりする。いろいろな場所を回り歩く。 2 順序が入り乱れる。「話が—・する」
あなた‐こなた【彼方此方】
[代]指示代名詞。あちらこちら。あれこれ。「君の御身には、かの一節の別れより、—もの思ひとて」〈源・若菜下〉
あち‐こち【彼方此方】
[代]指示代名詞。いろいろの場所や方向をさす。あちらこちら。あっちこっち。「—から寄付が集まる」「—歩き回る」
[形動][文][ナリ]物事の順序や位置が逆になっているさま。あべこべ。「話が—...
あなた‐がた【彼方方】
[名]あちらのほう。向こう側。「宮の辺(へん)(=オソバノ人々)には、ただ—に言ひなして」〈枕・一四三〉
[代]三人称の人代名詞。あのかたたち。「—の旅宿を尋ね、ひたすらお頼み申し上げました...