さだ‐ちょう【沙陀調】
雅楽の調子の一。壱越(いちこつ)を主音とする呂(りょ)調で、のちに壱越調に編入。
ご‐ちょうし【五調子】
1 中国古来の音楽で、宮・商・角・徴(ち)・羽の五つの音階。 2 日本の雅楽で、壱越(いちこつ)調・平調(ひょうじょう)・双調・黄鐘(おうしき)調・盤渉(ばんしき)調の五つの調子。五調。
きとく【貴徳】
雅楽の舞曲。高麗楽(こまがく)。高麗壱越(いちこつ)調の中曲。一人舞で走舞(はしりまい)に属す。仮面をつけ、鉾(ほこ)を持って勇壮に舞う。番舞(つがいまい)は散手(さんじゅ)。
しゅこし【酒胡子】
雅楽。唐楽。壱越(いちこつ)調または双調(そうじょう)で古楽の小曲。現在は新楽で奏し、舞はない。唐の人が酒を飲むときに奏したという。酒公子。酔公子。すこし。
えんぎらく【延喜楽】
雅楽の舞曲。高麗楽(こまがく)の一。高麗壱越(こまいちこつ)調の中曲。四人舞。延喜年間(901〜923)の作といい、万歳楽の答舞としてめでたいときに舞う。花栄楽。
えだ‐ちょうし【枝調子】
雅楽の調子で、基本となる六調子に対して、主音が同一で音階の違うもの。壱越(いちこつ)調に対する沙陀(さだ)調、黄鐘(おうしき)調に対する水(すい)調などをいう。
おうだいはじんらく【皇帝破陣楽】
雅楽の舞曲。唐楽四大曲の一つ。壱越(いちこつ)調で新楽の大曲。江戸時代に廃曲となった。武徳太平楽。
おう‐しき【黄鐘】
日本音楽の十二律の一。基音の壱越(いちこつ)より七律高い音で、中国の十二律の林鐘(りんしょう)、洋楽のイ音にあたる。
かてん【賀殿】
雅楽の舞曲。唐楽。壱越(いちこつ)調で新楽の中曲。四人舞。曲は承和年間(834〜848)に伝来、舞は林真倉(はやしのまくら)作という。
かんすいらく【酣酔楽】
雅楽。高麗楽(こまがく)。高麗壱越(こまいちこつ)調の中曲。元来は舞曲であったが、近世になって舞も楽も廃絶。