さいずる‐や【囀るや】
[枕]外国の言葉は聞き取りにくく、鳥がさえずるように聞こえるところから、外国の意味の「唐(から)」、または、それと同音の「から」にかかる。「—韓臼(からうす)に搗(つ)き」〈万・三八八六〉
こゆるぎ‐の【小余綾の】
[枕]歌枕の「小余綾(こゆるぎ)の磯」から、磯と同音を有する「急ぐ」「五十(いそぢ)」にかかる。こよろぎの。「—急ぎ出でてもかひなかりけり」〈拾遺・恋四〉
こゆう‐しゅうき【固有周期】
物体が自由振動するとき、揺れが一往復するのにかかる時間。固有振動数の逆数。その物体が最も揺れやすい周期で、物体の性質によって固有の値をとる。 [補説]木造家屋の固有周期は1秒以下、超高層ビルでは...
こと‐さえく【言喧く】
[枕]外国人が意味の通じない言葉をしゃべる意から、「韓(から)」「百済(くだら)」にかかる。ことさやぐ。「—辛(から)の崎なる」〈万・一三五〉 「—百済の原ゆ」〈万・一九九〉
小袋(こぶくろ)と小娘(こむすめ)
1 小袋は物があまり入らないようにみえて案外多く入るように、小娘は費用がかからないようにみえて案外かかるの意。 2 小袋はほころびやすく、若い娘は傷つきやすくて目が離せないの意。小娘と小袋は油断...
ことり‐あみ【小鳥網】
霞網など、小鳥を捕まえるのに用いる網。《季 秋》「川上や黄昏(たそがれ)かかる—/召波」
このくれ‐の【木の暗の】
[枕]木の茂みの暗い意から、「しげし」にかかる。「—繁(しげ)き谷辺(たにへ)を」〈万・四一九二〉
こと‐はらから【異同胞】
1 父あるいは母を異にした兄弟姉妹。「母北の方、—たち、ただここになむ来かかる」〈落窪・四〉 2 ほかの兄弟姉妹。「—どもよりは、かたちも清げなるを」〈源・夢浮橋〉
こま‐にしき【高麗錦/狛錦】
[名]高麗の国から渡来した錦。また、高麗ふうの錦。袋・紐(ひも)や畳のへりなどに用いた。 [枕]高麗の錦で作った紐の意から「紐」にかかる。「—紐解き開けし君ならなくに」〈万・二四〇五〉
こと‐さやぐ【言喧ぐ】
[枕]《「ことさえく」の音変化》「から」にかかる。→言喧(ことさえ)く「—唐人(からひと)なれば」〈謡・白楽天〉