あら‐ごなし【荒熟し/粗熟し】
[名](スル) 1 細かい粉にする前に、まず粗めに砕くこと。 2 本格的に取りかかる前に、おおまかに処理しておくこと。「審議前に問題点を—しておく」
あゆ‐くみ【鮎汲み】
春、海で育った若鮎が川をさかのぼってくるのを網などですくってとること。《季 春》「—や喜撰が岳に雲かかる/几董」
あら‐がみ【荒神】
霊験のあらたかな神。「かかる尊き—の氏子と生まれし身を持ちて」〈浄・天の網島〉
あらたえ‐の【荒妙の】
[枕]藤を「あらたえ」の材料とするところから、「藤」にかかる。「—藤原が上に食(を)す国を」〈万・五〇〉
あもり‐つく【天降り付く】
[枕]香具山(かぐやま)が天上から降ったという伝説から、「天の香具山」「神の香具山」にかかる。「—天の香具山霞立つ」〈万・二五七〉
ありそ‐なみ【荒磯波】
[名]「あらいそなみ」に同じ。
[枕]同音の繰り返しで「あ(有・在)り」にかかる。「—ありても見むと」〈万・三二五三〉
あられ‐ふり【霰降り】
[枕]あられの降る音がかしましい意、また、その音を「きしきし」「とほとほ」と聞くところから、地名の「鹿島(かしま)」「杵島(きしみ)」「遠江(とほつあふみ)」にかかる。「—鹿島の崎を波高み」〈万...
ありあけ‐ざくら【有明桜】
桜の一品種。サトザクラの仲間で、花は淡紅色で香りが強く、花弁の周縁部の色が濃い。有明。《季 春》「断礎一片—ちりかかる/漱石」
あら◦まほし
[連語]《動詞「あり」の未然形+希望の助動詞「まほし」》 1 居たい。ありたい。「かかるついでにしばし—◦まほしくおぼしたり」〈源・若菜上〉 2 あってほしい。居てほしい。「少しのことにも先達(...
あら‐たま【粗玉/新玉/荒玉/璞】
1 掘り出したままで、まだ磨いていない玉。 2 その真価や完成された姿をまだ発揮していないが、素質のある人。「爺いさんの記憶にあるお玉の姿は、まだ—の儘(まま)であった」〈鴎外・雁〉 3 (新玉...