泥棒(どろぼう)を捕(と)らえて縄(なわ)を綯(な)う
準備を怠り、事が起こってからあわてて用意をするたとえ。盗人(ぬすびと)を捕らえて縄を綯う。→泥縄(どろなわ)
どろ‐ぶね【泥船/泥舟】
1 泥を積んで運ぶ船。土船。 2 歌舞伎で、箱の中に泥を入れて舞台に置き、泥の池や田んぼに見立てたもの。また、その箱。 3 昔話「かちかち山」に出てくる、泥でつくった沈みやすい船。また、すぐにだ...
団栗(どんぐり)の背比(せいくら)べ
どれもこれも平凡で、特にすぐれて目立つものがないことのたとえ。
鳶(とんび)に油揚(あぶらあ)げをさらわれる
ふいに横合いから大事な物を奪われることのたとえ。
呑舟(どんしゅう)の魚(うお)は枝流(しりゅう)に游(およ)がず
《「列子」楊朱から》舟をまるのみするほどの大魚は小さな川にはすまない。大人物はつまらない者と交わったりはしない、また、高遠な志を抱く者は、小事にはかかわらないことのたとえ。
泣(な)く子(こ)も黙(だま)る
聞き分けなく泣いている子供も急に黙ってしまうほど、威力や勢力のあることのたとえ。
鳴(な)く猫(ねこ)は鼠(ねずみ)を捕(と)らぬ
よくしゃべる者は、かえって実行しないということのたとえ。
蛞蝓(なめくじ)に塩(しお)
《ナメクジに塩をかけると縮むところから》苦手なものを前に、縮み上がることのたとえ。
生兵法(なまびょうほう)は大怪我(おおけが)の基(もと)
少しばかりの知識や技術は、それに頼ったり自負したりして、かえって大失敗をすることのたとえ。生兵法は大疵(おおきず)のもと。
なみだ‐の‐あめ【涙の雨】
涙がはげしく流れ落ちることを雨にたとえた語。「いとせき難き—のみ降りまされば」〈源・幻〉