てて‐かた【父方】
ちちかた。「—の従兄弟もあれば母方の従兄弟もある」〈福沢・福翁自伝〉
てて‐き【父君】
「ててぎみ(父君)」の略。「などか—の久しく見えざらむとて、泣き給へば」〈多武峰少将〉
てて‐ぎみ【父君】
父を敬っていう語。父上。ちちぎみ。「—の我を思ほしし時には」〈宇津保・菊の宴〉
ててく・る
[動ラ四]「ちちくる」に同じ。「娘のおかちを—・り」〈浄・浪花鑑〉
てて‐ご【父御】
父、特に他人の父を敬っていう語。ちちご。「—にきっと約束して来たからは」〈浄・源頼家源実朝鎌倉三代記〉
ててじゃ‐ひと【父者人/父じゃ人】
《父である人の意。「者」は当て字》父を、軽い敬意をこめていう語。ちちじゃひと。
ててなし‐ご【父無し子】
「ちちなしご」に同じ。
てて‐はは【父母】
ちちと、はは。ちちはは。ふぼ。「—、炭櫃に火などおこして待ちゐたりけり」〈更級〉
ててら
1 襦袢(ジュバン)。ててれ。「夕顔の棚の下なる夕涼み男は—妻はふたのして」〈咄・醒睡笑・五〉 2 ふんどし。下帯。ててれ。「犢鼻褌(ふんどし)も—といへば歌にもよまれ」〈洒・太平楽巻物〉
ててれ
「ててら」に同じ。「女郎も同じ枕に二布(ふたの)、—にうちとけて」〈浮・諸艶大鑑・六〉