なまこ‐いた【海鼠板】
波形をした板。波形のスレート板や亜鉛鉄板。屋根・塀などに使う。波板。
なまこ‐おり【海鼠折り】
大小二つの直角三角形が連続し、縦横どちらの方向にも広がる平面の折りたたみ方。医用生体工学者の繁富香織がこの折り方を応用して、形状記憶合金製のステントグラフトを開発した。
なまこ‐かべ【海鼠壁】
四角い平瓦(ひらがわら)を張り、その目地(めじ)に漆喰(しっくい)をかまぼこ形に盛り上げて塗った壁。土蔵などの外壁に用いる。
なまこ‐がた【海鼠形】
1 海鼠のような形。半円筒形。かまぼこ形。 2 火鉢の縁などの手をかける穴で、海鼠餅(もち)の切り口に似たもの。
なまこ‐がわら【海鼠瓦】
「丸瓦(まるがわら)」に同じ。
なま‐こころぐる・し【生心苦し】
[形シク]なんとなく心配である。「六条院は—・しう、さまざまおぼし乱る」〈源・若菜上〉
なま‐こざか・し【生小賢し】
[形シク]どことなく利口ぶっている。生意気である。「—・しきさかしらの出で来るこそ」〈沙石集・四〉
なまこ‐しっくい【海鼠漆喰】
海鼠壁の瓦の継ぎ目を塗り固める漆喰。
なまこ‐しぼり【海鼠絞】
有松絞をいっそう細かく絞ったもの。根がけなどに用いる。布の形が海鼠に似ているところからいう。
なまこ‐ひき【海鼠曳き】
小正月の行事の一。海鼠を藁苞(わらづと)に入れ、長い縄に結んで屋根の周囲や町中を曳いて歩き、「もぐらもち内にか、なまこどんのお通りだ」などと唱える。もぐらひき。