ぬかり【抜かり】
油断。手落ち。手ぬかり。「万事に—がない」「—なく目を光らす」
ぬかり【泥濘】
雨水などで地面がどろどろになること。「あぜを越す苗代水のほど見えて路の—のかわくまもなし」〈為尹千首〉
ぬか・る【抜かる】
[動ラ五(四)] 1 油断して、失敗する。「敵は手強いぞ、—・るなよ」 2 ぐずぐずして時機を失する。また、だらしなくなる。「航海士は—・らず…と言ったので」〈独歩・別天地〉
ぬか・る【泥濘る】
[動ラ五(四)]雨や雪解けなどで、地面の土がどろどろになる。ぬかるむ。「霜解けで道が—・っている」
ぬかる‐み【泥濘】
雨や雪解けなどで地面がぬかっている所。「—に足を取られる」「—にはまる」
ぬかるみのかいどう【ぬかるみの街道】
百田宗治の詩集。民衆詩。大正7年(1918)刊行。
ぬかる・む【泥濘む】
[動マ五(四)]「泥濘(ぬか)る」に同じ。「—・んで歩きにくい道」
額(ぬか)を突(つ)・く
ひたいを地や床につけるほど丁寧にお辞儀や拝礼をする。叩頭(こうとう)する。ぬかずく。「身を捨てて—・き、祈り申すほどに」〈更級〉
糠(ぬか)を舐(ねぶ)りて米(こめ)に及(およ)ぶ
《「史記」呉王濞伝から》糠をなめ尽くせば、やがては米にまで手をつける。被害が徐々に拡大することのたとえ。