みち‐の‐くに【陸奥国】
「みちのく」に同じ。「むかし、男、—にすずろに行きいたりにけり」〈伊勢・一四〉
みちのくに‐がみ【陸奥国紙】
「みちのくがみ」に同じ。「—の畳紙(たたうがみ)のほそやかなるが」〈枕・三六〉
みちのくのにんぎょうたち【みちのくの人形たち】
深沢七郎の短編小説集。地方に伝わる奇習の中にある人間の暗闇を描く。昭和56年(1981)発表。同年、第17回谷崎潤一郎賞受賞。
みち‐の‐し【道の師】
天武天皇が制定した八色(やくさ)の姓(かばね)の第五位。技芸をもって仕える有力氏族に与えられるためのもの。実際に与えられた記録はない。
みち‐の‐しり【道の後/道の尻】
昔、都から下る道中の地方を二つまたは三つに分けたときの、最も都から遠い地方。→道の口 →道の中「—深津島山しましくも君が目見ねば苦しかりけり」〈万・二四二三〉
みち‐の‐そら【道の空】
道のなかば。途中。みちのそらじ。「かかる—にて、はふれぬべきにやあらむ」〈源・夕顔〉
みち‐の‐そらじ【道の空路】
「道の空」に同じ。「夢のごと—に別れする君」〈万・三六九四〉
みち‐の‐なか【道の中】
昔、都から下る道中の地方を三つに分けたときの、中ほどにある地方。→道の口 →道の後(しり)「—(=越中国)国つみ神は旅行きもし知らぬ君を恵みたまはな」〈万・三九三〇〉
みち‐の‐べ【道の辺】
道のほとり。道ばた。みちべ。
みち‐の‐ほど【道の程】
1 道の距離。里程。「—遠くて」〈源・初音〉 2 道の途中。道中。「—も四方(よも)の浦々見渡し給ひて」〈源・明石〉