あや‐な・し【文無し】
[形ク] 1 筋道が通らない。不条理だ。わけがわからない。「春の夜の闇(やみ)は—・し梅の花色こそ見えね香やは隠るる」〈古今・春上〉 2 むだである。かいがない。無意味だ。「思へども—・しとのみ...
い【意】
1 心に思うこと。気持ち。考え。意見。「遺憾の—を表す」 2 言葉や行為が表している内容。意味。わけ。「読書百遍—おのずから通ず」 3 《(梵)manasの訳》仏語。あれこれと思いめぐらす心の働...
いか‐で【如何で/争で】
[副]《「いかにて」の音変化》 1 疑問を表す。どういうわけで。「今は—この若き人々おとなびさせむ」〈更級〉 2 反語を表す。どうして…か。「朽ちもせぬこの河柱のこらずは昔のあとを—知らまし」〈...
いなか‐だいじん【田舎大尽】
1 田舎の金持ち。 2 田舎から出てきて、遊里などで豪遊する者。「或は—の珍客、或は一わけありて首尾したる初度の祝儀などは」〈色道大鏡・二〉
いな
[終助]《終助詞「い」+終助詞「な」から。近世語》体言、活用語の命令形、助詞、助動詞「じゃ」に付く。感動・呼び掛けなどを表す。…ねえ。「言ひわけをして下さんせ—」〈浄・歌祭文〉
いっこう‐せんじゅ【一向専修】
ひたすら一つの修行、とりわけ念仏に励むこと。
いとのき‐て
[副]《「甚(いと)除(の)きて」の意》特別に。とりわけ。ことのほか。「—痛き傷には辛塩を注(そそ)くちふ(=トイウ)がごとく」〈万・八九七〉
いそ・し【勤し】
[形シク] 1 慎み励んで奉仕するさま。勤勉である。「黒木取り草も刈りつつ仕へめど—・しき奴(わけ)と誉めむともあらず」〈万・七八〇〉 2 いそがしい。せわしい。「信乃(しの)は薬剤(くすり)取...
いか‐な・り【如何なり】
[動ラ変]《「いかにあり」から》 1 どのようだ。どんなだ。「かかる人々のすゑずゑ—・りけむ」〈源・末摘花〉 2 どういうわけだ。どうしてだ。「女君も—・るらむとおぼす」〈落窪・一〉 3 反語の...
いかなれ‐ば【如何なれば】
[連語]《動詞「いかなり」の已然形+接続助詞「ば」》 1 どういうわけで。「—かくおはしますならむ」〈源・葵〉 2 なぜか。どうしてか。「—、気色もうちかはり」〈浜松・四〉